安倍晋三、麻生太郎、二階俊博、菅義偉そして新幹事長・甘利明――衆院選、落選させるべき議員の名前
#週刊誌スクープ大賞
総裁選の主役は4候補ではなく安倍晋三元首相だ!
さて、岸田文雄が新総裁&総理に選ばれた。前評判の高かった河野太郎は党員票では勝ったが、議員票が集まらず完敗だった。
文春、新潮ともに、この総裁選の主役は4人の候補ではなく、安倍晋三元総理だったことを指摘し、最後に笑ったのは岸田ではなく安倍だと報じている。
文春は、元々安倍は岸田を推すつもりだったが、岸田対河野という一騎打ちで岸田は勝てないと判断し、高市を出馬させ三つ巴にすることで、決選投票で岸田に勝たせる作戦を取ったと見ている。
女系天皇容認や脱原発を掲げる河野に安倍は拒否反応があったからだが、河野の敗因は、総裁選中は女系天皇も脱原発も封印して、革新派という色を自ら薄めてしまったことにある。
その上、コロナ対策を含めた数々の失敗で自ら辞任をいい出した菅義偉と“老害の象徴”二階俊博、安倍の天敵である石破茂と組んだことで、安倍・麻生VS菅・二階という構図を作り出してしまったことだ。これでは議員票で勝てるわけはない。
それにしても、安倍の活躍はすさまじかったようだ。高市の眉の書き方にまで口を出したという報道もあったが、自分の愛人の如く、高市支持を訴える電話攻勢を始め、他の候補に投票しそうな議員への恫喝から、ツイッターを使って高市支持を訴えるなど、八面六臂の大活躍だった。
もともと安倍と高市のウルトラ保守的な考え方は同じだから、ネトウヨといわれる連中とは相性がいい。文春は、高市側は元自民党議員秘書がやっているコンサルティング会社に依頼して、ネット世論を煽っていたと報じている。
SNSのビッグデータ分析に詳しい東京大学大学院の鳥海不二夫教授によれば、高市が出馬会見を開いた10日ごろから「高市氏を支持するツイートの多くがいわゆる“ネトウヨ(ネット右翼)”層の一部によって拡散されていったようです」。さらに高市を支持するアカウントの42%が、今年1月にトランプの支持者が米議会を占拠した事件のとき、トランプを支持したのと同じアカウントだったという。
安倍の戦略は功を奏した。高市で党内のウルトラ保守派を取り込み、決選投票で高市の票を岸田に回すことで河野が総裁になるのを潰す。想定外だったのは高市が第1回目で議員票を114票(河野86票、岸田146票、野田34票)も集めたことだった。
河野を応援した小泉進次郎は「完敗だ」と肩を落とした。
文春は、露骨な河野潰しに動いた安倍と、岸田潰しに動いた菅との亀裂は決定的なものとなったが、菅の側には河野や石破、小泉など国民の人気者たちが揃っているので、彼ら非主流派が強い力をもつという権力構図が出来上がり、党内の大分裂という禍根を抱えたと書いている。
そうだろうか。河野、石破、小泉は総裁選に勝つために集まっただけで、政策を突き合わせて手を組んだわけではない。負けたのだから雲散霧消していくに違いない。
私は、河野でなく岸田になってよかったと考えている。しかし、彼が名宰相になるとは露ほども考えていない。岸田は開成高校の野球部に所属していた時、レギュラーの二塁手だった。
私も高校時代野球部にいたが、二塁手というのは守りの要だが地味なポジションである。
長嶋や王や清原は絶対やりたがらなかったはずだ。岸田の政治家人生も派手なところはない。菅はナンバー2では成功したのに、ナンバー1になって大失敗した。
岸田もトップに立って成功するとは思えない。安倍の傀儡、安倍岸田政権といわれ続けるに違いない。小泉長期政権の後、短期間で総理が次々に替わった。同じようになるに違いない。
河野だったらこうはいかない。国民の意見に耳を傾けない困った政権になると思うが、化けの皮が剥がれるまでの時間がない。衆議院選挙は11月には行われる。改革派のイメージが残ったままの河野自民党と戦うのは、今の野党には荷が重すぎる。
その点、イケメンという点を除けば、岸田は戦いやすい相手である。有権者も岸田で自民党が変わったとは思うまい。野党は仲間割れをしている場合ではない、自民党に一泡吹かせるという大同につくべきだ。
まとめられない枝野立憲民主党なら存在理由はない。そして天王山は来年の参議院選になる。
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