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白鵬、20億円の新部屋設立と相撲協会との確執
引退する白鵬に「一代年寄り」を与えないことに怒っている人はここにもいる。
ポストによれば、博多駅から快速電車で20分ほど行ったところにある高野山真言宗別格本山・南蔵院の林覚乗住職は、9月場所後に引退した横綱白鵬が所属する宮城野部屋の九州後援会名誉会長であり、大相撲九州場所の維持員で組織される九州溜会会長を務めた大物支援者だという。林住職がこういう。
「あれだけの功績を残した横綱ですよ。過去、20回以上優勝した横綱には『一代年寄』が与えられているのに、唐突に有識者会議から“一代年寄りという制度を認める根拠はない”などという提言書が出てくるのはどうかと思いますね。あの提言書を知り合いの弁護士に見せたら、人種差別だと言っていました。(白鵬が)もし日本出身の横綱なら、(一代年寄りを)与えたと思いますよ。協会はあのような組織なので、与えないと決めたら与えないと思いますが……」
今年4月、相撲協会が設置した「大相撲の継承発展を考える有識者会議」が八角理事長に「提言書」を提出した。そこには、「一代年寄りの名乗りを認める根拠を見出せない」と明記されていたのだ。
「白鵬の引退が近いことを見計らったようなタイミングでの発表だった。品格面が問題視されることが多く、“一代年寄りに値しない”という意見が協会執行部を中心に根強くあったが、提言書はそうした意向を後押しするものとなった」(担当記者)
白鵬の引退直前、関係者の間で「九州溜会」の会長が提言書の内容について八角理事長に異論を述べ、逆鱗に触れて会長を交代させられたという情報が囁かれていたそうだ。
林住職はこういう。
「7月の名古屋場所前に私の娘が、白鵬が一代年寄りにならないことについて抗議する手紙を八角理事長宛に送ったのです。
すごい返事が来ました。私に九州溜会会長を辞めろと要求してきたんです。手紙はあくまで娘が出したもので、そこに一言だけ“私の父は福岡溜会の会長をしています”と書いていた。娘も八角理事長と面識があったのですが、覚えてないかもしれないので自己紹介のように書き加えただけだったのですが……。(中略)
娘が、“白鵬は一代年寄になるべきで、提言書は人種差別。これは問題になる”といったことを書いていたことが協会への脅迫にあたるとの主張をされました。“そういう会長がいる組織とは歩調を合わせられない”などと指摘され、私にとってはむしろそれが脅しに感じられましたよ。
ただ、他の会員に迷惑をかけるわけにはいかないので、9月初めの理事会で“体調不良”を理由に自ら身を引きました」
さらにこう加える。
「あの組織(=協会)は相撲を応援してきた人間を簡単に切っていきますね。意見として受け止めるという度量が全くない。
これまで協会は枡席が余ったりした時は九州溜会のメンバーに買ってほしいといった頼み事を平気でしてきたのに、相撲界のために意見を言うと排除ですからね。今回のことに納得できないとして私以外にも数人が退会しました。
それでも聞く耳を持つ様子はない。この組織は終わりだと思いましたね。(南蔵院がある)糟屋郡では5か所が九州場所で宿舎を提供していますが、その根回しなども、相撲協会のためにやってきたんですけどね」
その当人の白鵬は引退後に宮城野部屋付き「間垣親方」となるが、協会発表によれば、異例の条件付きでの襲名承認となった。
大相撲の伝統文化や規則、しきたりを守り、逸脱した言動を行わないことなどを約束する誓約書への署名が条件となったのである。
日本橋に20億円かけて新たな部屋を建設するともいわれてきたが、親方としての今後は不透明なようだ。
協会執行部は白鵬が第二の貴乃花となって反旗を翻すことを恐れているようだ。
だが、前人未到の大記録を背景に、自己主張をしっかりする白鵬は、将来必ず行動を起こすことは間違いない。
相撲協会理事長が白鵬に替われば、また違う大相撲が見られるかもしれない。どちらにしても、誰にも破られない記録を打ち立てた人間をきちんと処遇しないと、内部から不満が噴き出て、相撲界が混乱することになるはずだ。
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