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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > M-1初戦で格の違いを見せつけたモンエン
関西バラエティ番組事件簿

M-1初戦で格の違いを見せつけたモンスターエンジン『マルコポロリ』で見せていた覚悟

『M-1』1回戦で実感したモンエンの格の違い

 筆者がなぜ『マルコポロリ!』でモンスターエンジンを追ったかというと、オンエア前日の9月25日、大阪・心斎橋でおこなわれた『M-1グランプリ』の1回戦に出場したモンスターエンジンの漫才を観たからだ。

 司会・しましまんずが思わず「学芸会か!?」と苦笑いするコンビも出てきたほど、『M-1』1回戦は芸人だけではなく、「思い出づくり」の素人勢まで入り乱れるカオスな場だ。そんななか、モンスターエンジンが登場。はっきりと会場の空気が変わった。「本物が出てきた」という、場の格式が上がった感覚があった。これがトップクラスの漫才コンビが醸し出す雰囲気なのか、と思った。

 白髪が目立つ西森の「昭和の芸人」っぽい枯れた佇まいが、これまた良い味わいを出している。童顔を生かした学ラン姿のネタ「ゴッドハンド洋一」を演じた人物とは思えない。他のコンビと圧倒的に違ったのは声の良さだ。大林のツッコミの際の声の張りが、とにかくすばらしい。ふたりの言葉は一語、一語がはっきり聞き取れ、ネタの内容もきっちり伝わってくる。このクオリティを1回戦で見せられると、他のコンビはたまったものではない。しましまんずによると、モンスターエンジンはネタが終わるとすぐに別の仕事へ向かったそうだ。

 大林は自身のツイッターアカウントで「『まだ出れたんや』『去年ラストイヤーやろ?』『今年ラストイヤーやし頑張れ』などのお声も頂いております」と投稿。ほかにも出場権があったことに驚くコメントがいくつか見られたが、それはやはり知名度が広がるのが早かったからだろう。

 かつて『M-1』決勝を経験し、『キングオブコント』(TBS系)では2011年に3位に輝くほどの実績の持ち主。2020年『M-1』予選では2回戦で敗退するなど近年は苦しんでいるが、そろそろ下克上の予感がする。

田辺ユウキ(関西在住ライター)

大阪を拠点に芸能ライターとして活動。映画、アイドル、テレビ、お笑いなど地上から地下まで幅広く考察。

Twitter:@tanabe_yuuki

田辺ユウキのプロフィール

たなべゆうき

最終更新:2023/02/28 06:28
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