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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > マヂラブ「漫才師とかコント師なんて職業は存在しない」

マヂカルラブリーが「漫才師とかコント師なんて職業は存在しない」と考えるワケ

「漫才」は共同幻想の上に成り立っている?

マヂカルラブリーが「お笑い芸人」を名乗る理由――漫才師もコント師も本当は存在しない「面白いヤツだったら、どっち作ってもよくないですか」の画像4
池ノ谷侑花

――コントでは村上さんがボケたり、漫才と立ち位置が違いますよね。

村上 違うことありますね。でも、「こっちがボケようか?」とわざわざ話したりはしないんで。
野田 先に脚本があって配役を決めていくのが芝居だとしたら、コントは当て書きなんですよね。「こいつがこんなことやってたらバカらしいな」を考えて作ってます。俺より村上が最強ラッパーと名乗っているほうが面白いじゃないですか。そこはコントの強みですね。

――コントと漫才で作り方は違います?

野田 漫才は漫才を作るつもりでやりますかね。コントは型がないから何にでもなるんで。漫才以外がコントって感じです。

――漫才のほうが制約が多いですか?

野田 異常に多いです。俺らですらまだ縛りあるんだろうな~と思いますね。
村上 漫才中にハケちゃいけないとか。
野田 マイクがあれば、本当は「はい、どうもー」で出てきてからすぐコントインしてもいいはずなんですよ。でも俺らでもちゃんと挨拶しますし、「じゃ、やってみようか」からコントに入るし。教わったわけでもないから本当はやらなくてもいいのに、勝手に型を決めてやってますよね。まだ「漫才ってこういうもんだ」という時代に生きているんでしょうね。

――「はい、どうもー」も要らない?

野田 別にあってもいいし、なくてもいいし。ない漫才があってもいいのに、「なきゃいけない」になってるんで。
村上 そこも「ああ、よしもとにいるな~」と思いますね。たぶんそこの決まりの部分でむちゃくちゃやってたら、先輩に「このほうがいいんじゃない?」と直される気がするので。実際、そうやって徐々に漫才が今の形になったんじゃないですか。
野田 カッコつけてるんですよね。漫才という文化がある風に振る舞っている。漫才風のことをやって「これが漫才だ」って出して、見慣れていない人が「これが漫才なんだ」と思って成り立ってるのが漫才です。でも本当の答えは誰も知らない。
村上 もしかして、本社の奥に正解を記した書があるのかもしれない。
野田 ボロボロになった「漫才の書」が……(笑)。
村上 まだ見つかってないだけでね。
野田 始まりは、決まり事がもっとうやむやだったと思いますよ。それに漫才はわりと新しめの文化ですし。コント、喜劇はそれよりはるかに古い文化ですから。

マヂカルラブリーが「お笑い芸人」を名乗る理由――漫才師もコント師も本当は存在しない「面白いヤツだったら、どっち作ってもよくないですか」の画像5
池ノ谷侑花

――4月にはユニットコント番組『笑う心臓』(日テレ系)が放送されました。テレビコントはどうでしたか。

野田 僕はファンタジーの妄想が多いんで、予算が出るテレビのほうが構想が実現しやすいのはありますね。劇場の単独だと「予算が……」となるところを、テレビはサクッとつくってくれる。そこに関しては絶好調な感じがしてますね。

――「野田クリスタル先生初テレビコント作品」と銘打った「魔界バスケ」も凝ったセットでしたね。

野田 完璧な完成度でびっくりしました。以前の単独で「魔界笑点」はやったんですよ。
村上 チープになって、限界がありました。
野田 その中でも頑張ってくれましたけどね。昔、子どもが本当に神になっちゃう「神童」というコントで、最後はドライアイスで霧を出してほしいと頼んだら実現してくれたし、巨大ベンチプレスとか作ってくれましたし。
村上 『HUNTER×HUNTER』に出てくる特殊な形のナイフをお願いしたら、本当にキレイに作ってくれたこともあります。
野田 そこはよしもとだなーと思います。よしもとじゃないときの単独を考えるとゾッとする。
村上 (単独の会場が)ルミネまでいくとすごいよね。大宮の劇場ではそうはなりませんから。シンバル頼んだら、手の中に収まるような小さいサイズのやつを買ってきてくれた。
野田 サルが使うやつじゃん。
村上 聞いたら「これしかなかった」。そんなわけあるかい! って。

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