世界は映画を見ていれば大体わかる#20
トムクルーズもついに参戦!? 「東西冷戦」を描き切ったトンデモ(?)U-NEXT配信映画3本!
2021/09/29 10:00
#映画 #U-NEXT #VOD
「コカ・コーラが東側の企業と業務提携したんだ」
東西ドイツを舞台にベルリンの壁崩壊、統一までの時期を描く『グッバイ、レーニン!』(2003)。社会主義国家の東ドイツで暮らすアレックスの母は、夫が家族を捨て愛人とともに西ドイツに亡命したことから社会主義運動に身を投じるように。1989年、東ドイツが崩壊するのも時間の問題となった頃、反体制デモに参加したアレックスは警官隊に捕らえられ、それを見た母親はショックで倒れ意識不明に。眠っている間にベルリンの壁は壊され、東西ドイツ統一は目前に控えたとき奇跡的に母親は目を覚ますが、医者から「強いショックを与えると死んでしまう」と宣告されたため、アレックスはドイツの統一という衝撃的すぎる事実を母親から隠そうとする。
部屋を東ドイツ製のもので埋め尽くし(統一後は西側の商品が入ってくるので入手困難になる)、バイト先で知り合った友人が映画監督を目指していると聞いて、彼に頼んで偽のニュース映像を作らせて母に信じ込ませる場面は爆笑。
ところが窓から見えるビルにコカ・コーラの広告が張られているのを見た母親は、「あれは西側の商品よ?」。アレックスは「コカ・コーラが東側の企業と業務提携したんだ」と無茶苦茶なことを言い出す。
母親のために空しいウソを重ねるアレックスだが、母親が家族に隠していたもっと大きなウソの前に打ちのめされてしまう。社会主義国家の現実を表す描写として「自動車を買ったら納車されるのは3年後」という会話があるのでひっくり返る。そんな状況でもみんなは普通に暮らしているので、当たり前だけど東も西も同じ人間が生きているわけだ。
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