河野太郎がすがる“洋平パパ”と河野家から流れたカネの行方
#週刊誌スクープ大賞
週刊現代によるトヨタ自への批判と独善的企業風土
さて、こちらも深刻な事態のようだ。文春によれば、ピーチ・アビエーションという格安航空会社があるが、そこのCAが前夜友人と酒を呑み、出勤前に自主検査をしたところ呼気からアルコール反応が出てしまったという。
だがチーフ・パーサーには、それほど呑んでいないと伝え、パーサーもそのまま空港に向かわせてしまった。だが、空港の検査でもアルコールが検知され、その時点でようやくCAが会社に報告、急遽、そのCAを外し、4人のところ3人で運行したというのである。
さらに、会社側は監督官庁には報告を終えているが、メディアには黙っていろという文書を全社員にメールで流したそうだ。安全・安心を最優先すべき航空会社に、あってはならない呆れ果てた対応である。
現代はこのところトヨタの豊田章男社長への批判が苛烈である。今週も人心が離れていっていると、ジャーナリストの井上久男が書いている。
「クラウン」「カムリ」「カローラ」といったトヨタを代表する車たちの開発を担当する社内分社組織「ミッドサイズビークル(MS)カンパニー」で今夏、異変が起こり、社内が騒がしくなったという。
「同カンパニーで全体戦略を束ねるMS統括部長の山崎宅哉氏が7月下旬、突如会社を辞めたのだ。氏はトヨタを代表するエリート社員の一人。(中略)‘20年1月から現職にあった。
その山崎氏が転職先として選んだのが、輸入車など多くの自動車販売会社を傘下に持つ持ち株会社『VTホールディングス』(本社・名古屋市)。社長の高橋一穂氏は、豊田章男社長と同じくカーレーサーとしても有名だ。
VTホールディングスは’21年3月期の売上高が1995億円に過ぎず、売上高27兆2146億円のトヨタから見れば規模は100分の1以下だ」
なぜこの格下の競合販売会社に山崎が転職したのか。トヨタ関係者がこういっている。
「『豊田社長のやり方にはついていけない』と言っていた」
だが、トヨタを飛び出した幹部は山崎だけではないという。「カムリ」のチーフエンジニアを務めた勝又正人も昨年末、定年前に突如転職したそうだ。一癖あるが視野の広いエンジニアとして知られていたという。
転職先を周囲に全く語らずに辞めたが、今年7月、中国の広州汽車集団が勝又を首席技術総監として迎えたと発表した。
上司によるパワハラで自殺者まで出ている。不正車検問題も起きている。
さらに、コロナ禍でも業績を伸ばしてきたトヨタだったが、ここへきてそれに陰りが見え始めた。9月には世界で43万台の減産を決めたのに続いて、10月には国内14の全工場で一時的に稼働を停止し、生産計画の4割にあたる33万台を減産すると発表したのだ。
減産の大きな理由は東南アジアでのコロナ拡大による部品供給停止や半導体不足だが、系列部品メーカーの役員がこういう。
「毎年、トヨタは8月初めに年間計画を修正し、下請け企業に内示している。8月上旬までは積極的な生産計画が出ていたのに、お盆休み明けの8月19日に急な大減産が決まった。コロナや半導体不足はある程度予見できたはずなのに、リスク管理が甘いのではないか」
井上もこう苦言を呈している。
「26年間トヨタを観察し続けてきた筆者は、トヨタの企業風土が独善的に変貌してしまったのは、豊田社長自身、そして小林番頭以下の一部の社員側近のマネジメントのまずさにあるからだと思っている。
かつてのトヨタは社員に厳しい会社だったが、それは部下の成長を思うが故の『愛のある厳しさ』だった。しかし、今のトヨタは社長と側近の自己満足のため、部下に無理を強いる会社になっているのではないか」
トヨタは彼らが思っている以上に大きくなりすぎたのに、内実は名古屋の中小企業のままのようだ。
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