梶原はなぜ吉本に喧嘩を売った？ 『誰も笑えない』炎上ネタにルミネスタッフや芸人も嫌悪感

　お笑い芸人キングコングの梶原雄太が、吉本興業に喧嘩を仕掛ける動画を配信して話題となっている。梶原がYouTubeチャンネル『毎週キングコング』で、9月19日に配信した『【大事件】梶原も吉本興業を退所するかもしれません』という動画が、事の発端となった。

「梶原さんが吉本に『ルミネtheよしもと』で撮影をしたいと申請したがNGとなった。現在は相方の西野亮廣さんが吉本を退所しておりうまく2人で漫才も出来ず、ルミネの舞台にはぜんぜん上がっていない。そこに来て、コロナの影響もあって撮影することを禁じられたと言うんです。

　しかし、ほかの芸人が客と楽屋で写真撮影をしているのをSNSで見つけ、おかしいと暴露する動画でした。

　西野さんから、『その芸人が勝手に客を招いてやったのではないか？』と問われると、梶原さんは『ルミネのスタッフが案内したと、調べて解っている』と説明しました。この動画は直ぐにネットニュースになったのですが、なぜか動画に書かれていたコメントも含めて梶原さんの意見が正しいという論調で報じられている。ファンからしたら梶原さんは、よしもとに対して『よくぞ言った！』という気持ちなのかも知れないですが、テレビ関係者や芸能関係者はこの動画を見てみな、ドン引きしています」（民放関係者談）

　この動画を見た吉本幹部やスタッフも嫌悪感を示しているという。

「梶原さんはふざけた調子で話していますが、コロナ禍の中でルミネのスタッフも不安を抱えて仕事をしている。それを、ネタのような雰囲気でありながら、強く批判する動画を意気揚々と配信していること事態に、怒りをおぼえているスタッフも多い。また、劇場やイベントを取り仕切る吉本の幹部社員も、新型コロナ対策が出来ていないような言われ方を一方的にされていたことに不信感を抱いていました。正直、今回の動画は何が面白いのかもよくわからないし、真面目に働いているスタッフからしたら迷惑なだけですからね」（芸能関係者談）

　また、この動画に関しては、ほかの芸人から批判の声も出ているという。

「YouTuber的ではありますが、事務所に喧嘩を売って炎上させるというやり方に、嫌悪感を持つ芸人は多いです。宮迫さんや西野さんの一件でもわかったように、芸人が吉本の社員やスタッフを敵視するときには、一方的な言い分ばかりで事実と違う場合も多々ある。しかも芸人じゃないスタッフには反論する術はありません。今回も梶原さんだけの言い分ですし、何をやりたいのかわからないという意見が芸人の間でも多い。それなら潔く吉本をやめるべきですし、何より芸人として何のオチもなくルミネのスタッフをこき下ろしただけの動画になっていることも『寒い』と言われています。ルミネのスタッフに世話になって、恩義を感じている芸人は多く、梶原さんも今後、総スカンを食らう可能性もあります」（芸能関係者談）

　なぜこんな誰も笑えないような動画を、お笑い芸人の梶原が配信しなければいけなかったのか？ そこにはシビアな現状があるという。

「現在、梶原さんに番組のオファーをしようというテレビ関係者はほとんどいないと思います。吉本から目をつけられたというのもありますが、単純に面白くないとなってしまった。カジサックと名乗って芸人YouTuberの先駆けとなりましたが、現在は目新しさも無くなりました。西野さんが吉本を退社して以降は、大物芸人などとの目立ったコラボ動画も作りづらくなりつつあります。梶原さんは、いろいろな動画チャンネルを作りすぎていて、ファン以外は何を見たら良いのかわからない状況というもありますね、飽和しちゃってるんですよ。今回の動画もキングコングのチャンネルですし……手広くやりすぎて結局は何がしたいのかよくわからない。今回は炎上を狙ったようですが、それほど再生数も伸びませんでした。相方の西野さんや中田敦彦さんのように際立ったネタがあるわけでもなく、宮迫さんのように旬でもない。なので、今回のような無理くりな動画を配信してしまったと言われています。吉本としても、大崎会長をはじめ、梶原さんに関しては無視をしているようです。ただ、動画では、大崎さんが一番激怒するといわれる、社員に関する発言もある。もしかしたら梶原さんに、急転直下で雷が落ちる可能性も有り得る状況です」（民放関係者談）

　YouTuberが炎上目的で配信をするのは良くあることだが、芸人としてチャンネルを開設しているのならば、是非ともみんなが笑える動画を今後は公開していただきたいところだ。

小林真一（フリーライター）

テレビ局勤務を経て、フリーライターに。過去の仕事から、ジャニーズやアイドルの裏側に精通している。

こばやししんいち