『チコちゃんに叱られる!』コロナ禍は、人間の繁殖アピールを阻む由々しき時代か?
#NHK #チコちゃんに叱られる!
9月17日の『チコちゃんに叱られる!』(NHK)は自民総裁選と台風の影響で放送休止に。翌日の土曜(18日)午前に放送される再放送枠が本放送となった。これだけ本放送(金曜枠)が冷遇される番組も本当にめずらしい。ゲストは池松壮亮と麻生久美子の2人である。
人間の唇と猿のお尻は、繁殖アピールとして同じ意味を持つ
この日最初のテーマは、「なんで唇って赤いの?」というもの。はて、血液が透けているから? 毛細血管が集まっていて皮膚が薄いから? 回答者に指名された岡村隆史の回答は、「唇はほとんど中身。皮膚が薄くて露出している」だったが、どうやら不正解のようだ。チコちゃんが発表した答えは「お猿のお尻が赤かったから」であった。
人間の唇と猿のお尻には、同じ意味があるという。チンパンジーのお尻は通常時はしぼみ、繁殖期には膨れあがる。色はピンクというか赤っぽいというか、そんな感じだ。実は、メスはお尻を赤くして目立たせることで「自分は繁殖可能だよ」とオスにアピールしているそうだ。四足歩行のチンパンジーはお尻と頭が水平の位置にあるので、視線の先にあるのはお尻。つまり、一番目につくお尻を赤くするという理に適った方法でオスにアピールしているのだ。何頭も一緒に群れで生活しているから赤いほうが目立つし、オスの目にとまる確率も高くなる。結果、オスを引き寄せ、モテて繁殖につながるわけだ。
そして、進化する。ポイントは、四足歩行から直立二足歩行になった進化。視線の高さを比べると、直立二足歩行になると同時に視線は上がり位置的にお尻は目立ちにくくなる。そこで、視線と同じ高さにある唇をふっくら赤くさせる進化を人類は果たしたのである。お尻に代わり、唇が新たな繁殖アピールのサインとして赤く進化したということ。だから、口を性的な視点で見るのは自然な感情かもしれない。ぷっくりした唇の人を見ると、確かにムラムラするし。オーラルセックスも、考えてみれば自然な流れか?
逆に言うと、マスクで唇を隠す現在はセックスアピールできていない状況。生物学的には由々しき時代だ。いつか、マスクを下着と同義に考え「マスクを外すのが恥ずかしい」なんて感情が生まれてしまわないか不安だ。
もう一つ付け加えたい。唇の赤さだけでなく、女性の胸が前へ突き出たのも唇と同時に発達したセックスアピールだったはずだ。その点もちゃんと取り上げてほしかった。男性は「“胸派”と“お尻派”のどっち?」とよく論じ合うが、後者は感覚的に猿に近いということになる?
あと、今回の解説だと男性の唇が赤い理由をフォローしきれていない。唇が赤いのは女性のみでよくなってしまうはずだ。つまり、人の唇が赤い理由はまだ研究中、諸説ありという着地点か。
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