『家、ついて行ってイイですか?』“親ガチャ”ブームに考えさせられる母の言葉「生まれてきて良かったなって思えるように…」
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9月15日放送『家、ついて行ってイイですか?』(テレビ東京)は、題して「このまま終われない! 夢に向かう人たちSP」であった。ゲストはKis-My-Ft2の北山宏光だ。
司会のおぎやはぎ・矢作兼のゲストへの当たりが、この日に限ってどこか強い気がする。仮にもジャニーズの北山を、なぜか妙に雑に扱うのだ。2人は、2013年に放送されていたバラエティ番組『Kiss My Fake~キスマイフェイク』(TBS系)で共演しており、実は勝手知ったる間柄。『水曜日のダウンタウン』(同)プロデューサーの藤井健太郎が手掛けた同番組の無茶なノリは、好事家の間で局地的な伝説になっている。復活してほしい番組の1つだ。
シングルマザーに小5の娘がプレゼントした「ルンバ代」
埼玉県熊谷市の温泉施設でスタッフが声をかけたのは、16歳の高校生・ひなたさん。スタッフが「家、ついて行ってイイですか?」と尋ねると、家にいるお母さんに確認をとった上で彼女からはOKの返事が!
というわけで、ひなたさんの住む群馬県沼田市の家へお邪魔することに。到着するとそこは4LDKの一軒家で、45歳の母・かよさんと10歳の妹・えなちゃんがスタッフを出迎えてくれた。また、このお母さんがメチャクチャ美人なのだ。若くて綺麗で、スラーっとしていてスタイルも抜群。夫とは6年前に離婚し、現在は母子家庭だそうだが、疲れをまったく感じさせない上品な雰囲気である。
理由がわかった。子どもたちが本当にいい子なのだ。小学生時代のひなたさんは自らお弁当を家族の分まで作り、ピアノ講師と牛乳配達の仕事に励む母を支えていた。さらに、小5のときにはかよさんのためにルンバを買ってあげたという。お小遣いとお年玉を貯め、1000円札で集めたルンバ代5万円をプレゼントしたのだ。
「(母が)全部家事をやって仕事も夜までやって、そういうのずっと見てたから。掃除を自動でやってくれるロボットがあるのを知って『買わなきゃ!』って(笑)」(ひなたさん)
仲良し親子だ。母の影響で始めたひなたさんのピアノの腕前は、ジュニアコンクールで北関東3位に輝いたほどである。カメラの前で弾いてくれたショパンの『木枯らし』が、またとんでもなく上手だった。すごい難しい曲なのに! しかし、そんなピアノを彼女はやめてしまったという。
「ピアノの先生になろうと思ってたけど、音大って医学部と同じくらい(学費が)掛かるんです。母子家庭でこんなにお母さんがギリギリになりながら育ててくれてるのに。将来、ピアノで食べていける自信もないから他の道を早い段階で選ぼうって」(ひなたさん)
彼女が進学したのは本庄早稲田だった。なんて優秀な……。受験なしで大学へ進める付属高校に、今は片道1時間半かけて通っているそうだ。
「国立大学に行ってお金が掛からないようにしようと思ったんですけど、早稲田の付属高に入って大学受験にお金も時間も掛けないほうが、(大学の)受験勉強をしなくちゃいけない時間で将来何をするか考えられるかなと思って」(ひなたさん)
経済的な理由で夢を諦める、思春期には難しい決断だ。でも、彼女には頭の良さがあった。学力だけじゃなく、生きるために考える力を持っていたのだ。そして、母譲りの頑張り屋でもあった。
「親ガチャ」という言葉を最近はよく聞く。でも、金銭的に苦しい環境だったとしても親が向き合えばいい子は育つ。母の背中を子どもは見ている。
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