トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 社会  > 2人以上世帯の貯蓄高、2年連続増

【総務省】2人以上世帯の貯蓄高、2年連続増…裏から読み取れる格差の拡大

【総務省】2人以上世帯の貯蓄高、2年連続増…裏から読み取れる格差の拡大の画像1
イメージ画像

 新型コロナウイルスの感染拡大により、飲食業や宿泊業を中心にさまざまな業種が大きなダメージを負い、雇用や所得が悪化した中で、2020年の2人以上世帯の貯蓄高は2年連続で増加した。

 総務省が発表した「2020年貯蓄・負債の概要」によると、20年の2人以上世帯の平均貯蓄高は前年比36万円、2.1%増加して1791万円と2年連続で増加した。2人以上世帯の中央値は1061万円(前年1033万円)となった。また、年間収入は前年比5万円、0.8%増加し634万円だった。

 このうち勤労者世帯(2人以上の世帯に占める割合54.4%)では、貯蓄高の平均は前年比2万円、0.1%増加の1378万円で、中央値は826万円(前年801万円)となった。年間収入は前年比4万円、0.5%増加し740万円だった。

 月に10万円を貯金して、年間120万円。10年間で1200万円と考えると、本当にこれだけの貯蓄を持っているのだろうかと“違和感”を覚える。庶民感覚では、月に10万円の貯金は簡単なものではない。

 そこで、貯蓄高の階級別世帯分布をみると、平均値である1791万円を下回る世帯は67.2%と約3分の2を占めている。つまり、32.8%にあたる平均値以上の貯蓄を持つ世帯、特に富裕層が高額の貯蓄を持っていることで、平均値が引き上げられていることがわかる。

 一方、2人以上世帯の負債高の平均値は前年比2万円、0.4%増加して572万円となった。年収に対する負債高の比率は前年比0.4ポイント低下し、90.2%となった。 2人以上世帯に占める負債のある世帯の割合は前年比0.8ポイント低下し38.5%だった。

 2人以上世帯で負債のある世帯に限ってみると、負債高の平均値は1486万円に跳ね上がる。中央値は1225万円で、平均値を下回る世帯が55.1%を占めている。

 勤労者世帯では負債高平均値は前年比4万円、0.5%減少して851万円となった。年収に対する負債の比率は、前年比1.2ポイント低下し、115.0%となった。負債のある世帯の割合は前年比1.0ポイント低下し54.3%だった。

 勤労者世帯で、負債のある世帯に限ってみると、負債高の平均値は1569万円に跳ね上がり、平均値を下回る世帯が51.9%を占めている。

 簡単に言えば、負債を抱えている世帯の中心は勤労者世帯で、勤労者世帯のうち半数が負債を抱えており、その半数が平均値以上の負債を抱えていることで、2人以上世帯全体の負債高が572万円となっているわけだ。

 負債の内容では、90.6%が住宅・土地のためで負債額は518万円。 このうち勤労者世帯の負債は前年比7万円、0.9%減少の791万円だった。(表1)

【総務省】2人以上世帯の貯蓄高、2年連続増…裏から読み取れる格差の拡大の画像2

 勤労者世帯の80.1%を占める持家世帯の世帯主の平均年齢は51.2歳。住宅ローン返済世帯は勤労者世帯の40.8%を占め、世帯主平均年齢は46.3歳、貯蓄高は前年比48万円、5.0%増加し1017万円、負債高は前年比39万円、2.3%増加し1763万円となっている。

 一方、住宅ローン返済なし世帯は勤労者世帯の39.3%で、世帯主平均年齢は56.3歳、貯蓄高は前年比88万円、4.3%減少し1947万円、負債高は前年比14万円、4.8%減少の280万円となっている。

12
ページ上部へ戻る

配給映画