菅義偉首相の電撃辞任「もうメチャクチャだ。最近の菅さんは怖い」の真意と“二階の逆襲”
#週刊誌スクープ大賞
ポスト菅、最有力候補・河野太郎のパワハラ疑惑
今一人、菅の寵愛を受けている河野太郎はどうか。文春によれば、ポスト菅の声が高い河野だが、官僚にはパワハラまがいの言動が目につくという。
経産省のエネ庁の次長と統括調整官とのオンライン会議で、詳しい内容は省くが、相手が説明しているのに、「こっちも応じられない、はい、次」「いや! 少なくとも内閣府は受け入れられない。はい、次」と繰り返し、終いには「日本語わかる奴、出せよ」と発言。
これを読んでいると、彼の「脱原発」「温室効果ガス削減」などの政策にいいものはあるが、人(国民)のいうことに耳を傾けない、問答無用の独断専行型の首相になるのではないかと心配になる。
だが、9月3日にガラッと状況は変わった。
菅首相が就任以来初めて「正しい判断」を下した。
9月3日に行われた臨時役員会で、総裁選に立候補しないと表明したのである。
メディアは競って速報を流した。私が見たのは『TBS NEWS』で11時55分、共同通信11時55分、朝日新聞12時、『NHK NEWS WEB』12時9分だった。
四面楚歌の菅が、総裁選に出ないで辞任するという話は少し前から出ていた。昨夕突然、菅が自民党本部を訪れ二階幹事長と会談したことで、党内は大騒ぎになった。
「騒ぎになったのは、1年前の辞任劇の記憶があるからだ。首相だった安倍晋三氏は昨年8月28日午後2時過ぎ、突然、党本部の二階氏を訪問した。その場で首相を辞任する意向を伝え、1時間後、臨時役員会で辞意を表明した」(朝日新聞DIGITAL9月2日 21時45分)
会談後、菅も二階も無言だったが、間違いなく菅は二階に「総裁選には出ないので後はよろしく」といったに違いない。
それが証拠に、二階は幹事長のまま居座り続けるようだ。菅の唯一の支持者だった二階を幹事長から外すと口走った時から、菅の生き残る道は全て閉ざされたのである。
菅の辞任は、大方喜んで迎えられた。それが証拠に速報後、日経平均が500円も値上がりした。
菅は、後継者の話も二階にしているはずだ。岸田はあり得ないから、河野太郎か石破茂だろうと思っていたら、夕刻、河野が出馬すると報じられた。石破も出馬するはずだ。
私の総裁選予想は◎は岸田。河野は菅の色が強すぎるのと、ワクチン確保に失敗したことがマイナス。
だが、忘れてはいけない。このメディアを巻き込んだお祭り騒ぎで、自民党という堕落した政党が生まれ変わることなど決してないということを。
これまでも自民党はそうやって生きながらえてきたのだ。騙されてはいけない。
さて、このところ東京の感染者の数が減りつつある。今日(9月6日)は968人だ。
一説には、菅首相や小池都知事が、PCR検査の数を少なくして、作為的に数を抑えているという見方もあるようだが、どう考えてもこのまま減り続けるとは思えない。
極端な見通しを出して警鐘を鳴らすことで有名な西浦博京都大学大学院教授が、文春で、東京オリパラの開催中止を「もっと身体を張ってでも政府に進言しておくべきでした」と語っている。
このままいけば8月の後半には新規感染者数が1日数万人レベルになる可能性さえあったが、実際には伸びは止まってきているから、過大な評価だったと詫びてはいるが、今が正念場だと力を込める。
その中でも一番有効なのが「集会の禁止」だという。これは欧州各国で実効再生産数を下げるのに最も有効だった。5人以上の飲食の機会を制限するだけではなく、結婚式やお葬式、パーティーなども含むという。
西浦教授は、ワクチンは非常に効果があるが、カタールから衝撃的なデータが送られてきたといっている。
「数日前、半年後にファイザーのワクチンの有効率が“ゼロ”になったというデータが送られてきたのです。今後、私たちは相当厳しい現実と向き合わないといけません。(中略)もはやワクチン一本槍での感染制御は無理なのです」
西浦教授は、今後また感染の数が必ず増えてくるから、感染者の数の山を徐々に低くしていって、数年単位、長いスパンで考える必要があるというのである。また緊急事態宣言が延長されるのだろうが、一体いつまで続くのだろうか。
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