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『チコちゃんに叱られる!』3回もチコった石原さとみ「婚姻届に書いてありました」

結婚したおかげで「チコった」石原さとみ

 この日3つ目の疑問は、「なんで消せるボールペンで書いた文字は消えるの?」というものであった。

「あれって、時間経って温度上がると消えますよね? だから、『ちゃんとした署名には使っちゃいけません』って書いてますよね」(石原)

 このテーマで、石原は見事にチコった。正解は「温度が上がると透明になるインクができたから」である。なぜ、彼女はこの情報を知っていたのか?

チコちゃん 「さとみちゃん、どうして知ってたんだっけ。ボールペンに書いてあったんだっけ?」
石原    「婚姻届……に書いてありました(笑)」

 結婚したおかげで消せるボールペンの秘密を知っていた石原! あと、ドラマ『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ系)で、彼女が演じた夏井真琴がノック式ボールペンの開発者と親交を持っていたのも思い出すな……。

 詳しく教えてくれるのは、消せるボールペンのインク開発に携わったパイロットのインク開発責任者・千賀邦行さんである。曰く、消せるボールペンで書かれた文字は消えてなくなるのではなく、こすった摩擦熱によりインクの色が透明に変化するのだそう。

 一般的なインクは、液体の中に色の元となる小さな粒が入っている。一方、透明になるインクは、その色の元になる粒を小さなカプセルにし、ABC3つの成分を入れている。A(発色剤)は色の元となる発色剤で、もともとは無色。しかし、B(発色させる成分)とくっ付くことで発色し、インクに色が付くように。BとC(変色温度調整剤)の成分は普段眠っているが、温度が上がると目を覚まし、CがBを引き寄せてAから離す。すると、Aは発色できなくなってインクの色が透明になる、という考え方だ。そして温度が下がるとBはCと離れ、Aとくっ付いてまた発色する。繰り返すが、「消える」より「透明になる」と表現したほうが適当である。

 このインクの原理は半世紀ほど前にパイロットがすでに発見していたが、消せるボールペンが完成するまでには30年以上の月日を要した。ここから、番組は『プロジェクトX~挑戦者たち~』(NHK)風の再現VTR、「チコジェクトX」に突入する。今回のタイトルは「文字は消えても夢は消えない ~消せるボールペン誕生物語~」。というか、消えるボールペンは本家『プロジェクトX』でも取り上げていなかったのか!

 大阪万博が開かれた1970年、紅葉した山を見たパイロットインキの研究者は「あの葉っぱのように温度の変化で色が変わるインクは作れないものか?」と思案。こうして、新たなインクの研究が始まった。その後、様々な化学薬品の配合を試し続けること1年、温めると透明に変わるインクが完成する。しかし、大きな問題に気付く。「インクとしては発売するには色が薄い」「カプセルが弱い」など、商品化するまでには改良点がまだ山積みだったのだ。

 そして研究開始から5年、ようやくこのインクを使った商品が生まれる。それは、冷たい飲み物を注ぐと枯れ木に花が咲く「魔法のコップ」だ。1985年には、水が入った鍋に海老の模型を入れると揚がってエビフライになるおままごとセットも発売された。温度を上げると水着女性がヌードになるエッチな外国土産も、きっと同じ原理だろう。どれも確かにおもしろい。でも、筆記用具とは程遠いおもちゃだ。研究者たちにとっては不本意な商品だった。

 当時の研究チームのテーマは「温度が上がって1度変化した色を温度が下がってもキープしたままにできないか」というもの。それまでの色の変わるインクは、 例えば30℃以上で色が消え、30℃以下になるともとの色に戻る仕様だった。研究チームは、30℃以上で色が消え、温度が下がっても消えたままの色をキープし、10℃以下に下がるとやっと元の色が戻るインクを開発しようとしていた。そして1988年に色をキープさせる技術は確立、新しいインクが遂に完成する。

 だが、このインクを有効活用するアイデアがなかなか浮かばなかった。普通に書くと黒、こすって熱を加えると色が変わる『こすると色が変わる不思議なボールペン』が2002年に商品化されたが、売上は伸びず生産は中止に。そんな中、フランスのグループ会社社長、マルセル・ランジャール氏が来日する。彼が提言したのは「黒い文字が赤になるのではなく、黒が透明になるインクは作れないのか?」というリクエストだった。研究者たちは口を揃えた。「それは最初からある」。日本人は勉強するときに鉛筆を使い、間違えたら消しゴムで消すのが普通。一方、ヨーロッパでは小学生のときから勉強にボールペンや万年筆を使うのが当たり前だ。もし、書き間違えたらわざわざ修正液で消していたのだ。わずらわしい。だから、ボールペンの文字が消せれば生徒たちが飛び付くとランジャールは考えた。優れた技術がありながら、使いどころを思いつかなかった当時のパイロット。日本の技術者の優秀さと、企業トップの頼りなさが如実に表れたエピソードだな……。「消せない」がボールペンの長所だと人は考えがちだし、仕方なくもあるが。

 ただ、課題はまだある。猛暑の日でも書いた文字が簡単に消えず、1度消えたら冬の寒い場所でもその状態を保ち続ける設定にしなくてはならない。結果、このボールペンのインクは「暑いところでは65℃で色が透明になり、温度が下がっても透明の状態が続き、マイナス20℃になるとやっと元の色に戻る」という温度設定となった。

 そして、2006年にヨーロッパで消せるボールペンが発売され、これが売れに売れた。2007年には日本でも発売を開始し、これもバカ売れ! インクが初めて透明になったときから、この日が訪れるまでに実に36年の月日が経とうとしていた。2019年現在、消せるボールペンは世界で30億本を売り上げている。

 しかし、注意点がある。温度の影響で字が消える場合があるため、消えてはいけないものにこのボールペンを使用してはならない。事実、消せるボールペンで領収書を書き換え、横領容疑で逮捕された人が過去にいたものな……。

 あと、苦言を呈するとしたら、問題の質が低い気がする。摩擦熱で消えるという原理は、メーカーがすでに公式に発表した情報だ。さらに、「消えるボールペン」は『逆転人生』(NHK)が2年前にすでに取り上げたテーマのはずだ。

3問連続で「チコる」石原さとみ

 この日4つ目の疑問は「お茶は緑色なのになんで茶色って言う?」というもので、チコちゃんが発表した正解は「もともとお茶は茶色だったから」だった。このテーマで、石原がまたしてもチコっているのだ。

 それだけじゃない。チコちゃん拡大版における恒例コーナー「チコの部屋」にも石原は登場。プロ野球始球式で名投手の投げ方を完コピすることでおなじみの彼女だが、そんな石原にチコちゃんは以下の問題を出題した。

チコちゃん 「始球式で完コピした名投手、斎藤雅樹、村田兆治、野茂英雄を通算勝利数の多い順に並べてください」
石原    「村田(兆治)さんが1番、野茂(英雄)さんで、斎藤(雅樹)さんかなあ?」

 大正解。なんと、この問いにも石原は見事にチコった。3連続正解なんてすごい、チコりすぎ! 『クイズダービー』(TBS系)の竹下景子のようである。

「私、その人(名投手)のこと結構、徹底的に調べてるんですよね」(石原)

 投法だけでなく、投手のことも調べていた石原。今後、彼女のことはインテリ枠として扱ったほうがいいか? 

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