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支持率は28%へーー東京五輪とワクチン接種に命運をかけた菅義偉首相の惨敗

週刊ポスト名物企画「衝撃の告白」の中

 今週の最後は、ポストの「衝撃の告白」再録である。

 有名人が実名でセックスについて話をする。1969年のポスト創刊当初から始まったこの連載は世に超ド級の衝撃を与えた。

 プロ野球の黒い霧事件の数々のスクープはもちろんだが、この連載がポストの部数大幅増に寄与したことは間違いない。

 私はライバルの週刊現代のある講談社にいたが、毎週これを貪るように読んだ。

 こんなあけすけに美人女優がセックスについて、男遍歴について話すものだろうか。

 作り話ではないか。そう思ったぐらいだった。

 たしかに、回を追うごとに出てくる人間は小粒になり、大物が出ても差しさわりのない話に終始したりするようにはなったが、この連載を企画し、やり続けた編集者は天才だと思った。

 やがて尻すぼみになり、連載は消えたが、私の中にこの連載へのこだわりはずっと残っていた。

 私が週刊現代の編集長になったとき、最初に浮かんだのがこの企画だった。

 だが、そうはいっても、連載をやるには時間もカネもかかる。そこで一計を案じた。

 合併号で1回やってみよう。だがおいそれと人気女優は出てくれない。

 私は無い知恵を絞り考えた。女性は匿名でいいが、セックスをした有名男性は実名でいこう。

 優秀な編集部員を何人か集め、企画の主旨を話し、取材を開始した。

 難航するだろうと思ったが、意外に多くのケースが早々に集まった。

「有名人との一夜を赤裸々に!『衝撃の告白』」がこうして発売された。有名男優、歌手との出会い、ベッドの中での睦言など、微に入り細を穿ち描写されている。

 表現には十分に気を付けたが、男性側から訴えられるかもしれない。気が小さいくせいに大胆なことをやりたくてしょうがない私は、ドキドキして日を送ったが、幸い、何事もなく、売れ行きは最高だった。

 それに味をしめ、年に何度か同じ企画をやった。告白する女性は銀座などのクラブ、当時出来立てのキャバクラ、有名人食いの女性など。

 中には何人もの有名人を食べ散らす女性もいた。私の記憶では、一番登場回数が多かったのは郷ひろみだったと思う。

 彼とどこかのレストランで偶然会った時、きつい眼で睨まれたことがあった。

 さて、今週のポストでは、連載の中から何人かを選んで掲載している。あまりどぎついのは載せていない。

 浅丘ルリ子が登場したのは1971年4月16日号。浅丘は共演した小林旭、演出家の和田勉、和田浩二などと噂された恋多き女。

 石坂浩二と結婚した。婚約した半年後に浅丘はこう語っている。

「過去は忘れるものね――。過去を忘れられる私はしあわせなんだと、いつも思っているわ。過去の男性を語ってみても意味はないでしょう」

 こういう気のきいたセリフをいえる女優はいなくなった。

 名優の鶴田浩二は松竹の新人女優と結婚したが、共演した岸恵子との大恋愛は有名だった。

 鶴田は岸についてこう語っている。

「彼女を愛した、その記憶を消すことはできませんよ。(中略)だけどね、女房からすれば、これは“思い出”などという、なまやさしい感傷じゃないですね。やはり一生、心から消えない“傷”だろう」

 カッコイイ男は、いうこともカッコイイね。

 歌手の五月みどりはセックスシンボルとして人気があった。松方弘樹の対談に出て、松方から、「いつやったの、一番近いのは?」と聞かれて、「去年の暮」と即答。

 松方から、「そりゃ体にドクだぜ」といわれ、
「平気じゃないのよ、女だって……(中略)十日くらいしなかったら、したいなァという感じが来るの……」

 彼女のヘア・ヌードグラビアもよかったな。

 歌手の山本リンダは終始セックス経験のことを聞かれて、
「セックスをどう思うか、ですって? そういわれても……あたしには、わかりません」
 意味が分からないのかと問われ、
「婦人雑誌で読んで知りました。とても不潔でいやだなァ、と思いました」
彼女のことを「純正カマトト」という。

 映画『さそり』で有名な梶芽衣子は恋愛経験もないと明かして、こう答える。

「あたしは丁半に賭けるみたいに(中略)パッと男をえらんじゃうんじゃないかしらね。そしてそのままさっと結婚しちゃう」

 未婚のままだそうだが、いまだにカッコいい熟女だ。(文中敬称略)

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