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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 週刊誌スクープ大賞  > 東京五輪とワクチン接種に命運をかけた菅義偉首相の惨敗

支持率は28%へーー東京五輪とワクチン接種に命運をかけた菅義偉首相の惨敗

元総務大臣・高市早苗の総裁選出馬発言の是非

 このタイミングで、総務大臣経験者の高市早苗が文藝春秋(9月号)で「総裁選に出馬する」と宣言した。読んでみたが、なぜ菅ではいけないのかというキモの部分が、「自民党員や国民の皆様の十分な信任を受ける機会がなかった」というだけで弱い。

 政策も出来の悪い安倍前首相のアベノミクスの丸写しで、自ら「間抜けな響きで残念だがサナエノミクス」としているように、底の抜けた金融緩和と原発依存では、安倍政治の悪夢が繰り返されることになるだけだ。

 といって誰がいいのかといわれると、答えに窮するというのが正直なところである。一時は待望論が出た河野太郎は、菅のいうがまま大量にワクチン接種を進めたが、肝心のワクチン供給が間に合わず、虎の威を借る小物だということがばれて失速した。

 岸田文雄は安倍の傀儡。石破茂も前回の惨敗で自身喪失しているようだ。

 バイデン大統領の副大統領、セクハラで辞任するクオモNY州知事の後任も女性のようだから、菅の次は女性がいいとは思う。小池百合子はコロナ対策の不手際や、菅と一緒に東京五輪を強行開催した大きなバッドマークがつくから無理だろう。安倍が寵愛した稲田朋美は論外。そうなると残るのは野田聖子か。不妊治療や離婚を経験し、夫婦別姓問題にも力を入れているから、他よりはましという超消極的な理由からだが。

 さて、ポストと現代がともに「菅おろし」が始まったという特集を組んでいる。

 何をいまさらと思わざるを得ないが、紹介しておこう。

 ポストによれば、7月30日に麻生太郎が近くにある安倍晋三の家を訪ねたという。

 麻生が安倍の私邸を訪ねるときは何かが起こる。2017年9月10日の私邸会談の約2週間後に、安倍が突然、「国難突破解散」と称して解散・総選挙に持ち込んだ。

 昨年の8月15日には、その約2週間後に安倍は退陣を表明している。

 今回は何が起こるのか?

 麻生派の議員は、総裁選の情勢を話し合ったと見ているようだ。先に紹介したように、安倍の側近である高市早苗が文藝春秋で総裁選に出馬すると公表したのも、安倍が了解した上でのことである。

 慌てた岸田文雄も総裁選への出馬の意欲を示したが、安倍の心中に岸田はもはやないのであろう。

 だが、安倍と麻生が高市で一致するというのは考えにくい。

 2人にとって一番の関心事は、菅の後ろ盾、二階俊博幹事長を引き摺り下ろすことである。

 8月3日に二階は、9月29日に総裁選が実施されても、「現職が再選される可能性が高い」と、菅が無投票で再選されるという見通しを語った。

 安倍と麻生は、二階の幹事長交代を菅に求めていたが、あわてた菅は二階に吸い付き、それを力に再選しようと企んでいると考えているのだ。

 二階がいなくなれば、自動的に菅も消える。

 国民を蔑ろにし、永田町を牛耳ろうと悪だくみを企む安倍と麻生対二階と菅の暗闘は、これから本格化してくるだろうが、こんな連中に勝手にさせておいていいはずはない。

 どちらにしても、早く解散して総選挙をしろよ。我々の怒りが本物だということを彼らに見せてやろうではないか。

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