【厚労省発表】進む全面禁煙… 18年から約13%増!10月からたばこ増税で窮地?
#タバコ
厚生労働省の21年の「労働安全衛生調査」で、学校や病院などでは屋外を含め敷地内を全面禁煙としているのは、30.0%と前回調査の18年の13.7%から倍増した。
厚労省は働く労働者の仕事や職業生活の実態を把握し、今後の労働安全衛生行政を推進するための基礎資料とすることを目的に同調査を行っており、事業所8009カ所、個人8917人から 有効回答を得た。
回答を得た事業所の割合は、健康増進法における施設分類の種類別にみると、第一種施設(学校・病院など受動喫煙により健康を損なうおそれが高い者が主として利用する施設)は16.2%、第二種施設(第一種施設及び喫煙目的施設以外の施設)が83.8%となっている。
事業所全体では、「屋外を含めた敷地内全体を全面禁煙」にしている事業所の割合は30.0%、「屋内は全面禁煙、屋外喫煙所を設置」は46.7%(前回調査は38.8%)、「屋内に喫煙専用室等を設置」は18.8%(同35.6%)、「屋内で自由に喫煙」はゼロ(同10.8%)となっている。
屋内で自由に喫煙できる事業所はなくなり、屋内に喫煙専用室等を設置している事業所の割合も減少、屋内は全面禁煙とし屋外喫煙所を設置と屋外を含め敷地内を全面禁煙とした事業所が大幅に増加しており、受動喫煙に対する対策が着実に進んでいる。
第一種施設では、「屋内に喫煙専用室等を設置」もゼロとなり、屋外に喫煙所を設置(33.6%)もしくは屋外を含めて敷地内を全面禁煙(63.1%)と屋内での喫煙を禁止している。
第二種施設では、屋外を含めて敷地内を全面禁煙は23.6%と低く、屋内は全面禁煙とし屋外喫煙所を設置が49.2%と半数近くを占め、主流となっており、屋内に喫煙専用氏s津等を設置は22.4%と屋外を含めて敷地内を全面禁煙と同程度の割合。
屋外を含めて敷地内を全面禁煙としていない事業所65.5%のうち、受動喫煙を防止するための取り組みを行っているのは54.1%で、「受動喫煙を望まない者が加熱式たばこ喫煙専用室での業務や飲食を避けるよう配慮している」が27.2%、「20歳未満は喫煙可能な場所を立ち入り禁止としている」が24.6%、「受動喫煙防止対策に関する教育や相談対応の実施」23.7%が主なものとなっている。
しかし、20歳未満は喫煙可能な場所を立ち入り禁止などは、禁煙対策や受動喫煙防止というより、法的に当たり前のことであり、これらを取り組みに含めること自体がおかしなことであろう。
個人調査の結果では、職場で受動喫煙がある労働者の割合は20.1%と前回調査の18年28.9%から減少している。男女別では、男性が26.1%、女性が12.8%となっている。職場での受動喫煙状況は改善しているものの、それでも5人に1人が受動喫煙を受けている。
受動喫煙が「ほとんど毎日ある」というのは7.6%(男性10.7%、女性3.8%)と18年の9.3%より減少、受動喫煙が「ときどきある」は12.6%(男性15.3%、女性8.9%)と18年の19.6%よりも減少している。
一方、職場での受動喫煙はないのが78.3%(男性72.7%、女性85.3%)と18年の70.1%よりも増加している。
こうした状況を見る限り、徐々にではあるが受動喫煙を受ける環境は改善されている。それでも2割が受動喫煙を受けている点は、まだまだ改善の余地が残されていることを表わしている。
職場で受動喫煙がある労働者のうち、「不快に感じること、体調が悪くなることがある」のは39.2%(男性35.1%、女性49.6)に上っている。18年の43.2%よりも改善しているが、受動喫煙を受けている労働者の4割近くが悪影響を受けている。
半面、受動喫煙を受けている労働者のうち、「不快に感じること、体調が悪くなることがない」も59.8%(男性64.1%、女性48.9%)と18年の56.5%よりも増加しており、受動喫煙を許容している割合も6割近くに上っている。
10月1日からたばこ税の増税が行われ、たばこが値上げされる。この際、禁煙することを考えてみては、いかがだろうか。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事