強行放送の『24時間テレビ』に現場は不安だらけ!? 一人暮らしするスタッフも
#日本テレビ #24時間テレビ
新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、もはや「災害時に近い局面」(専門家組織)といわれる東京。そんななかにもかかわらず、8月21・22日には、日本テレビが毎夏恒例としている『24時間テレビ44 想い~世界は、きっと変わる。』が放送される予定で、現場からは不安の声があがっているという。
「今年3月、当時社長だった小杉善信(現・日本テレビホールディングス副会長)氏が、“今年も、どんな形でもやる“と断言しましたが、その後、首都圏では感染者が爆発的に増加しています。『24時間テレビ』は、やるからには関係者から感染者を出さないことが絶対条件になっていますが、すでに出演予定者や局員に感染者が出ているのが現状。現場スタッフは、毎日不安を抱きながら準備作業に追われていますよ」(制作会社関係者)
昨年同様、東京・両国国技館から無観客で放送される予定の『24時間テレビ』。今年のメインパーソナリティはジャニーズのKing & Princeが務め、サプライズを盛り込んだ番組構成が予定されているという。
「ところが、五輪の直前、『くりぃむしちゅー』の上田晋也の感染が判明。上田は、日テレ系東京五輪放送のスペシャルサポーターを務める予定だったうえ、日テレ系のレギュラー番組を4本も持っていますから、バラエティ班が震撼しましたが、実は『24時間テレビ』にも出演を予定していたんです」(バラエティ番組スタッフ)
さらに、上田より2日前には、水曜ドラマ『ハコヅメ~たたかう! 交番女子~』に主演している永野芽郁の感染が判明。ドラマ班で適用している感染対策マニュアルは『24時間テレビ』でも採用していただけに、どこから感染したのか、洗い直しが迫られたという。
「にもかかわらず、7月26日には『news zero』のキャスター・河出奈都美アナが、31日には報道局の20代男性記者がコロナへの感染が判明したんです。現場では次は誰かと戦々恐々としていますよ」(制作スタッフ)
昨年の同時期と比べ、デルタ株が猛威をふるう現在、感染者の中心は高齢者ではなく20~50代。この年代は『24時間テレビ』の制作スタッフと合致するだけに、不安も増している。
「制作スタッフは、例年は1000人以上だったんですが、コロナ禍で昨年同様、500人前後に減らされたまま。にもかかわらず、感染率は昨年より高くなっています。現場では、コロナに感染したら“運が悪い”と諦めるしかない。とはいえ、家族を抱えるスタッフには責任がありますから、なかには自腹でひとり暮らしを始めた人もいますよ」(下請けの制作スタッフ)
そんな制作スタッフの窮状を知ってか知らずか、日テレの上層部は「どんな形でもやる」と今も使命感を燃やしているという。
「『24時間テレビ』には、数十億円の広告収入が入りますからね」(広告代理店関係者)
日テレの「どんな形でもやる」という姿勢は、東京五輪を強行開催した菅政権と重なる。
五輪により人流が増加して感染が拡大したことは想像に難くないにもかかわらず、菅義偉首相も橋本聖子組織委員会会長も、「五輪と感染は関係ない」とシラを切って批判が高まっているが、今の日テレ上層部の姿勢は、それと変わらないだろう。
安全対策上、今からでもできることはあるだろう。上層部には、伝統ある番組を放送し、売上を確保するという使命感より、スタッフに対する責任を果たすことを優先してほしいものだ。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事