『関ジャム』たった40分で…ダンサーTAKAHIROが絶賛する、Snow Man岩本照の振付師としての腕前
#テレビ #岩本照 #関ジャム
8月8日放送『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)が行ったのは、「売れっ子振付師の仕事術」なる企画。つまり、ダンスの特集だ。前回が松本隆特集だっただけに落差がすごい。
無茶振りで生まれた欅坂46のMVのハイライト
今回のゲストは2人いる。1人目は、マドンナのワールドツアーのステージダンサーを務め、欅坂46や矢沢永吉らの振り付けを担当したTAKAHIRO。最近の彼の仕事として出色なのは、アニメ『クレヨンしんちゃん』(テレビ朝日系)のオープニングだろう。しんちゃんを始めとしたキャラクターたちが、難しいブレイクダンスをガンガンに踊っているのだ。初めてこれを見たとき「しんちゃん、めっちゃ踊ってるじゃん!」と驚いたものだが、なんとTAKAHIROの振り付けだったのか! キャラクターがブレイクダンスを踊るアニメと言ったら、m.c.A.T「Bomb A Head! V」がオープニング曲の『天上天下』(テレビ朝日系)が真っ先に思い浮かぶが、『クレしん』のクオリティはちょっと桁違い。実は、TAKAHIROが実際に踊ったブレイクダンスを描き起こしてアニメにする……という工程を辿っているという。さらに、彼は日向坂46「青春の馬」MVの振り付けでMTV VIDEO MUSIC AWARDS JAPAN 2020の最優秀振り付け賞を獲得したとのこと。相変わらず、この人は売れっ子である。
そんな数あるワークスの中で、特に彼が「大変だ」と語ったのはミュージックビデオの仕事。撮影現場で「シーンに合わせて振り付けが欲しい」と急に言われることがあるそうなのだ。欅坂46「もう森へ帰ろうか?」のMV撮影は、まさにそんな現場だった。しかも、日落ちしてしまうため30分~1時間で振りを作ってくれという無茶振りである。
「だけどわかるんですよ、監督の言ってることも。『わかる。ここ、振りあると絶対盛り上がるよね!? やるか、やるか!』ってお互い盛り上がっちゃって」(TAKAHIRO)
そして、彼は実際に短時間で振りを作ってみせた。曲のラストサビ、屋外シーンにあたる箇所だ。実際にMVを見ると、このダンスがあるとないとでは全く違うということがわかる。それどころか、後の欅坂のライブでこのダンスは幾度となく披露された。感情の爆発を表現する大事なパートになったのだ。
話題を呼んだポカリCMを手掛けた福岡在住・若き振付師
2人目のゲストは、今注目のアーティストのMVに数多く出演するyurinasia。この人の経歴がすごいのだ。地元・福岡にて15歳でダンスを習い始め、その3カ月後にインストラクターに任命され、さらにその後、いつの間にか師匠からスクールを譲り受けるというスピード出世。結婚と2人の子どもの出産を経た後、ダンス動画の投稿を始め、InstagramのメッセージをきっかけにTENDREのMVに出演するという展開の速さである。やはり、ダンスって努力よりも才能なのか……? 2人のお子さんを産んだ後もこんなにキレッキレに踊れるなんて凄い。彼女の仕事で有名なのは、ポカリスエットのCMシリーズ。特に話題になったのは、ヒロイン・中島セナが他の生徒と違う方向へ廊下を駆け抜ける「でも君が見えた」篇だ。SNSでの再生回数は約1週間で1000万回を突破した驚愕の映像。もしかしたら、東京オリンピックの開会式と閉会式にはこういうテイストが必要だったのでは? と思うほどのインパクトがこの振り付けにはあった。
TAKAHIROとyurinasia、明らかに2人のスタイルは違う。ミュージカルのようにストーリーに沿った構成があり、緻密で巧妙な計算を感じるTAKAHIROの振り。一方、yurinasiaの振り付けには人間の持つエネルギーの爆発をリミットなしに放出させ、それをダンスに昇華させようという意図を感じる。
それにしても、yurinasiaの世の出方は至極現代的だ。地方に住みながら東京とも海外とも最先端の仕事ができている。SNSと世界はつながっているのだと改めて実感させた。福岡在住のアーティストと言えば、yurinasiaの他に音楽プロデューサーの松隈ケンタもいる。
そんなTAKAHIROとyurinasiaが今話題の振り付けについて解説するのが、今回の企画内容だ。
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