安倍前首相の小池百合子潰しか?ポスト菅義偉に 高市早苗が浮上の裏
#安倍晋三 #菅義偉首相
9月末に予定される自民党総裁選に突然、ダークホースが登場した。
8月10日発売の月刊誌「文藝春秋」(文藝春秋社)に、高市早苗・元総務相がタイトルそのまま、<総裁選に出馬します!>の6ページにわたる論考を寄稿するというのだ。
「8月6日には早刷りが永田町に出回り、各社も報じました。二階俊博幹事長は3日の記者会見で『(菅義偉首相の)続投していただきたいと思う声のほうが、国民の間にも党内にも強い』と発言。KY発言と世間から総スカンくらったものの、菅氏の無投票当選の道筋が作られたと思われました。そこに、総理候補に名が上がったことすらない高市氏が突然、浮上したのです」(政治部デスク)
実は永田町で「高市出馬説」はここ数カ月、くすぶり続けていた。バックにいるのは、安倍晋三前首相だ。
「安倍政権の継承をうたって総理についた菅氏ですが、安倍氏が進めてきた敵基地攻撃能力(弾道ミサイルの発射基地など、敵の基地を直接破壊出来る能力)保有の議論を、2020年12月、先送りにすることを閣議決定。これに安倍氏は激怒したといいます。コロナ対策で日に日に支持率の落ちる菅氏を横目に、安倍氏は候補者の講演会などに引っ張りダコ。菅氏に代わる保守系総理の必要性を実感しており、周囲に高市氏の出馬を吹聴していました」(同前)
そもそも、高市氏は安倍氏の「お友達」として知られている。
93年初当選で当選同期。06年、安倍氏が自民党総裁選で勝利した際、高市氏が人目もはばからず涙した所をカメラに撮られた。その後、第一次安倍政権で、高市氏は内閣府担当大臣に初入閣する。
第二次安倍政権でも政調会長、総務大臣と要職を歴任したものの、どういうわけか「総理候補」に名が挙がることはなかった。
「2012年に清和会を脱会しており、一匹狼的なところがある上、保守色が先走ったからですよ。2016年の総務相時代、『放送局が公平な放送をしなかった場合、電波停止の可能性を否定しない』と述べたいわゆる『停波発言』で、ジャーナリストらから抗議声明を出された。今年1月には、選択的夫婦別姓の導入に反対するよう、全国の地方議会議長に手紙を送ったことが問題視された。こうした”鉄砲玉”のような性格を、安倍氏は頼もしく思ったのでしょう」(同前)
だが問題は、国会議員20人という推薦人集めだ。派閥に属さない高市氏にとってハードルは高い。自民党のベテラン議員はこう突き放す。
「文字に残る形で堂々と出馬宣言するのだから、さすがにメドは立っているのだろう。8月3日には、安倍さんと会談したらしいから、安倍さん頼みだね。でも、前総理が表立って動くとは考えづらいし、現政権に歯向かう形で名を貸す議員が果たしているのか。とりわけ二階幹事長は自分の顔に泥を塗られたようなものだから、剛腕を発揮して、ここぞとばかりに引き釣り下ろそうとするだろう。永田町はそんなに甘くないよ」
(改ページ)小池VS高市、因縁の対決となるか?
「女性初の総理」に意欲を示した高市氏を、もちろんあの政治家も黙っていないだろう。小池百合子東京都知事である。
「コロナの爆発的感染拡大が起き、『小池総理待望論』は沙汰やみになっていましたが、これでスイッチが入ったはず。二階幹事長と組んで、仕掛けてくるのでは」(政治部記者)
そもそも両女史には因縁がある。
「政界渡り鳥」と揶揄される小池氏は、2003年に自民党に入党、小泉純一郎首相の出身派閥の清和会に入った。すると、あっさり環境大臣で初入閣。
「当時、派閥会長だった森喜朗氏は高市氏を入閣させたがっていた。それを昨日、今日、派閥に入ってきた小池氏にさらわれたので、激怒した経緯があります。高市氏は、小池氏のように女性を売りにする議員は大嫌いですしね。小池氏を苦手とする安倍氏も、小池氏の『女性初の総理』阻止のため、高市氏擁立へ動いたと考えられます」(ベテラン記者)
猛暑のような熱すぎる女の戦いの号砲が鳴ったーー。
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