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菅首相も小池知事も脇役ーー「バッハの、バッハによる、バッハのため」の五輪の”開催意義”

北朝鮮に赴き拉致問題を解決――バッハが描く“仰天プラン”

「バッハ言う国破れても五輪あり」

 朝日新聞の「朝日川柳」に載った一句だが、東京五輪の本質を的確にいい表している。

 7月23日に開会式を迎えた東京五輪は、まさに、バッハの、バッハによる、バッハのための五輪である。

 菅首相も小池都知事もバッハの前では単なる脇役でしかない。

 7月22日、バッハIOC会長は念願の天皇と面会した。以前から日本政府に「天皇に会わせてほしい」と要求していたといわれる。

 だが、政治利用されることを危惧した宮内庁側は突っぱねていた。それが開会式前日に会うことになったのは菅官邸からの圧力があったのだろうか。

 皇居・宮殿でIOC関係者19人を引き連れたバッハと天皇が面会し、天皇は英語で「アスリートの皆さんが健康な状態で安心して競技に打ち込み、その姿を通じて、新しい未来へと希望の灯火がつながれる大会となることを願います」とあいさつした。

 バッハは、開会式について「平和、連帯感、耐性力と希望のメッセージを発信することができると確信しています」として、日本国民に感謝していると述べたと、朝日新聞DIGITAL(7月22日16時02分)が伝えている。

 バッハのしてやったりという顔が浮かぶ。

 文春によれば、バッハの任期は2025年までで、功成り金儲けした彼が最後に狙っているのは「ノーベル平和賞」だというのだ。

 元西ドイツのフェンシング金メダリストとはいえ、五輪精神を蔑ろにし、ばく大なカネのかかるバカ騒ぎの祭典にしただけの男になぜ、という疑問は当然だろう。

 その切り札としてバッハがやろうとしているのが、北朝鮮へ行って金正恩と会い、拉致問題を解決するという“仰天”プランだというのである。

 そのためには、何としてでも原爆の被災地・広島を訪れ、被爆者と面会する必要があったのだろう。7月16日、地元民が反対する中、平和記念公園へ行き、被爆者の梶矢文昭と短い対面をし、すぐに帰京してしまった。

「バッハにとっては、広島を訪問し、平和を祈念したという“実績”が何より大事だったのでしょう」(組織委最高幹部)

 利用できるものは何でも利用するが、用済みになれば非情に切り捨てる。それがバッハの処世術のようだ。IOCの会長選で元陸上選手のセルゲイ・ブブカと争った時、セネガル人のラミン・ディアク(世界陸連前会長)に協力してくれと頼みこんで票をまとめてもらった。だが、ディアクに東京五輪招致で日本側から賄賂をもらった疑いが出て、フランス当局の捜査対象になると、「バッハ氏はIOC会長として捜査当局に陳情すらしなかった」(IOC関係者)。

 バッハが金正恩と会談したのは2018年3月だという。その1カ月前の平昌冬季五輪で、韓国と北朝鮮の女子アイスホッケー合同チームができて話題になった。

 この時金正恩は、「凍り付いた北南関係が五輪を契機に氷解したのは、IOCの功労だ」と述べたそうである。

 その後も、森喜郎や安倍晋三に取り入り、2019年のG20大阪サミットの時には「スピーチで北朝鮮に触れたい」といい出して森に止められ、安倍には、「北朝鮮に行って拉致被害者の救出に協力したい」と申し出て、安倍から「こちらのルートでやります」と断られている。

 しかし、この男のことだから、機を見て北朝鮮に入り、平壌で冬季五輪開催をエサに、金正恩と拉致問題を話し合うことをやりかねない。

 それは、バッハが間もなく来るであろう「五輪の終焉」を予感しているからではないのか。五輪開催国には祭りが終われば莫大な負債が残り、国や国民が長い年月「借金」で苦しめられる。

 儲かるのはIOCやアメリカの大メディアNBCぐらいである。今回の東京五輪は、コロナ対策に加えて無観客、観光客ゼロだから、恐ろしいくらいの赤字が出ることは小学生でもわかる。

 日本のケースを反面教師として、これから五輪を招致しようと考えている国々が検討すれば、到底間尺に合わないからやめようと考えるはずだ。

 東京五輪の大失敗で、パリの次のロサンゼルスがラスト五輪になるかもしれない。

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