「会社に勤めずに屋根と壁を手に入れている」“プロヒモ”ふみくんが説く、令和の「シン・ヒモ」論
#インタビュー #ヒモ
ふみくんは、これまで13年間で10人以上の女性宅に転がり込み、都合1000万円もの家賃を浮かせ、飯をおごられ物品を貢がれてきた。いわゆる「ヒモ」である。自ら称すところの「決してイケメン」ではないノーマル顔ながら女性にパラサイトし、会社に勤めるといった嫌なことから逃げまくる。「三十にして立つ」とはどこぞの偉い人の言葉だが、もちろん立っていない。
だが、「誰も僕のことなんて興味ないだろうし、まわりの目なんてどうでもいいんです」と、すでに惑ってもいない。実に幸せそうなのだ。
そんなふみくんが、『超プロヒモ理論:浮いた家賃は1000万、寄生生活13年の逃げきり幸福論』(二見書房)という本を上梓したという。ふみくんが実践する「新時代のプロヒモ論」について、詳しく話を聞いてきた。
「カワイイ」と言ってくれた人が狙い目
「これまでヒモとして僕を飼ってくれた女性とトラブルになったことはほとんどないし、『金返せ!』と言われたこともありません」(ふみくん、以下同)
一般的に「ヒモ」とは、仕事もせずに働く女性に金品をせびって、寄生先の女性宅やパチンコなどで一日を無為に過ごす男性のことをいう。当然、女性の敵。別れてしまえば恨みの対象。刺されたって文句は言えない。なのに、“プロヒモ”のふみくんはサラリとこんなことを言ってのける。
ヒモ生活の発端は早稲田大学時代。同大に通う後輩の家がキャンパスに近かったからという理由で連泊するようになり、気づけば同棲生活をスタートさせていた。その後も家賃6万円の木造アパートから家賃22万円の勝どきのタワマンまで、さまざまな女性宅をハシゴしてきた。
手口はシンプル。かねてよりの知人女性に、フラれた(家から追い出された)相談や、「怖いから病院についてきてほしい」といった口実を作って会い、そのまま泊まりに行く。あれよあれよと連泊しているうちに、「その人の生活の一部にいつの間にかぼんやりと溶け込む」のだそうだ。現在の彼女に至っては、
「彼女が仕事の関係で、『東京に残るか、沖縄で働くかどちらにしようか悩んでる』と相談を受けたんです。そこで、僕が『人生で一回くらいは沖縄に住んでおいたほうがいいんじゃない?』とアドバイスしたら、彼女は沖縄への移住を決心。その後、僕が旅行のついでに泊まりに行くことになり、そのまま同棲することになりました」
なにはともあれ、ふみくんはすっかり島人(しまんちゅ)だ。ちなみに、ヒモを許容する女性の特徴とは?
「僕のことを『カッコいい』ではなく『カワイイ』と言ってくれる女性です。飲み会なんかで僕にそう言ってくれた人のことは、頭にインプットしておくことにしてます(笑)。それと、ヒモを飼うような女性って、底抜けに優しいんです。誰かが不幸な目に逢った時に、『この人が不幸になるのはこの人が悪いんじゃない、世の中のほうが間違ってるんだ』と考えるような人。そこに甘え倒すように生きているのが僕なんです」
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