松本人志はなぜ笑い続けるのか? 元芸人が解説する「女子メンタル」「イケメンタル」に散りばめられたお笑い技術とは?
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「人を笑わせる時、笑わせる側は笑ってはいけない」
皆さんはこのような言葉を聞いたことがあるだろうか?
お笑い芸人なら誰しも聞いたことがあるこの言葉。誰が最初に言い出したかは知らないが、脈々と言い伝えられてきた鉄則だ。
笑わせる側が笑ってしまうと、見ている方が冷めてしまうとか、真顔で言った方がより面白く感じさせられるとかそういった理由からきているのだろう。
この言葉を鵜呑みにすると、面白い人とは「笑わずにふざけられる人」という方程式が成立する。
という事は逆に笑ってしまう人間は面白くない人という事になるのか?その答えはNOだ。
思い出してほしい。年末の恒例行事になっている「ガキの使いやあらへんで」(日本テレビ系)の“笑ってはいけない”シリーズ番組内で誰よりも楽し気に笑い、一番多く罰ゲームを受けているのは、いまだにお笑い界のトップを走り続けるダウンタウンの松本人志さんだ。
となると、笑ってしまう人間が面白くないという説は、間違っているという事になる。
では松本さんはなぜ、誰よりも笑ってしまうのか?
人が笑うときは大抵自分の想像を裏切られるか、想像が勝手に広がっていくか。僕は行動心理学や人間について勉強したわけでは無いので、確実なことはわからないが、この2パターンが笑ってしまう主な原因だと思う。
松本さんの場合は視覚や聴覚で受け取った情報を、自分が面白いと思う笑いのテクニックや持っている引き出しの部分と照合し、一番面白いと思うものを頭の中で具体的に想像し、勝手に広がっていき、受け取った印象より何倍も面白くなってしまい、結果笑ってしまうというケースだろう。
そんな松本さんがひたすら笑い続ける番組がある。
それはAmazonプライム・ビデオで配信されている「HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル」だ。
知っている人も多いと思うが、松本さんが発案した「密室笑わせあいサバイバル」。毎回10人の芸人達が自腹の参加費100万円を手にあらゆる手段を使い笑わせあい、最後まで笑わなかった芸人が総額1000万円を手にするという番組。
以前違うコラムで少し紹介したことがあるが、今回はこの番組についてより深く元芸人目線で分析していく。
このような芸人やバラエティ番組を書くコラムであるなら、もっと早く記事にしていてもおかしくない番組だが、番組の内容が芸人受けが強いというか、どこか一般向けでは無い気がしてなかなか書くことが出来なかった。
ではなぜ今回この番組に焦点を当てたかというと、芸人が参加するドキュメンタルではなく、去年の10月と今年の6月に放送された「まっちゃんねる」(フジテレビ)内で放送された芸人以外の女性だけを集めて競わせた”女子メンタル”、同じく6月に放送されたイケメンだけを集めた”イケメンタル”を見て感じたことがあり、思い切って書くことにした。
まずは”女子メンタル”から分析してみよう。
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