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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 俳優・三浦春馬の軌跡を映画で振り返る

三浦春馬さんの鮮烈な輝きは褪せず――映画で振り返る俳優としての軌跡

作家性が際立つ作品でも説得力ある演技を見せる底力

三浦春馬さんの鮮烈な輝きは褪せず――映画で振り返る俳優としての軌跡の画像2
© 2011「東京公園」製作委員会

 『永遠の0』のような大作にも出演しつつ、作家性が際立つ作品でも力を発揮するのが、三浦さんの底力。カメラマン志望の大学生に扮した『東京公園』(2011)では、公園で会った男に「ある女性を尾行してほしい」と頼まれたことから日常が変化していく、という一風変わった物語にチャレンジ。井川遥扮する子連れの女性を追い、様々な公園を訪れることになるが……。死んでしまった友だちの幽霊(染谷将太)が同居していたり、劇中におけるジャズの使い方や構成など、独特の世界観が広がった作品。ファンタジーとリアルの境目に位置するような映画だが、努力家の三浦さんらしく、バッグからカメラを取り出してレンズを装着し、撮影するまでの動きに伴う説得力が素晴らしい。

 行定勲監督と組んだ『真夜中の五分前』(2014)では、海外ロケ&中国・台湾のキャスト陣との共演を経験。日本人キャストは自分だけという状況でも臆せず、中国語のセリフも見事にこなすなど、流石の活躍ぶりを見せている。今作は、美しい双子の姉妹と出会ったことで、時計修理工の青年が恋心に目覚めていくという、幻想的で数奇なラブストーリー。街並みや照明、色調など、画面から醸し出される異国情緒に三浦さんの雰囲気が溶け合っている。彼の国際的な活躍を見ていくうえでも、押さえておきたい1本だ。

 今回は映画に絞ったが、『ブラッディ・マンデイ』『わたしを離さないで』『TWO WEEKS』といった人気ドラマも各動画配信サービスで配信中。映画では『コンフィデンスマンJP』シリーズや『天外者』に加え、7月21日には『ブレイブ -群青戦記-』も配信リリースされる。

 また、8月6日には、柳楽優弥・有村架純と共に出演した『映画 太陽の子』が劇場公開。1945年の夏を舞台にした本作では、様々な葛藤を抱えながら戦地に向かう青年兵士を熱演しており、多くの人々の心を揺さぶることだろう。本作もまた、広く永く語り継がれてゆく映画となってゆくはずだ。

 今回紹介したのは、三浦春馬さんの軌跡のほんの一部。この先も彼は、これまでに遺してきた作品を通して、ますます多くの人々を魅了していくだろう。その存在は忘れ難く、鮮烈な輝きは褪せず――。俳優・三浦春馬の功績は、永遠なのだ。

▼ 記事で紹介された映画はこちらでご覧になれます

『君に届け』(2010年)
出演:多部未華子、三浦春馬
Amazon Prime VideoNetflixU-NEXTHuluほか配信中

『アイネクライネナハトムジーク』(2019年)
出演:三浦春馬、多部未華子
Amazon Prime Videoで400円~、そのほか8月1日よりNetflixdTVで配信開始予定

『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(2018年)
出演:大泉洋、高畑充希、三浦春馬
U-NEXTHuluほか配信中 Amazon Prime Videoで400円~

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(2018年)
出演:篠原涼子、広瀬すず、小池栄子、ともさかりえ、渡辺直美、池田エライザ、山本舞香、野田美桜、田辺桃子、富田望生、三浦春馬、リリー・フランキー/板谷由夏
Amazon Prime VideoNetflixU-NEXTHuluほか配信中

『恋空』(2007年)
出演:新垣結衣、三浦春馬、小出恵介
Amazon Prime VideoNetflixU-NEXTdTVほか配信中

『クローズZERO II』(2009年)
出演:小栗旬、やべきょうすけ、黒木メイサ、三浦春馬、高岡蒼甫
Amazon Prime VideoNetflixU-NEXTHuluほか配信中

『銀魂2 掟は破るためにこそある』(2018年)
出演:小栗旬、菅田将暉、橋本環奈、柳楽優弥、三浦春馬、堂本剛、堤真一
Netflixで配信中 Amazon Prime Videoで399円~U-NEXTで199円dTVで550円

『東京公園』(2011年)
出演:三浦春馬、榮倉奈々、小西真奈美
Amazon Prime VideoU-NEXTHuluほか配信中

『真夜中の五分前』(2014年)
出演:三浦春馬、リウ・シーシー(劉詩詩)、チャン・シャオチュアン(張孝全)
U-NEXTHuludTVほか配信中 Amazon Prime Videoで400円~

※実際の配信状況は記事公開時とは異なっている可能性があります

SYO(映画ライター)

1987年生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌編集プロダクション・映画情報サイト勤務を経て独立。映画・ドラマ・アニメを中心に、漫画・音楽・小説などカルチャー系の執筆を各媒体・作品のオフィシャルライターとして行うほか、トーク番組の出演なども行う。

Twitter:@syocinema

しょう

最終更新:2021/09/15 20:30
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