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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『関ジャム』藤井風がMV撮影で泣いた理由

『関ジャム』ミュージックビデオ特集! 藤井風が「青春病」MV撮影で泣いた理由

「こんな青春もあったのかも」という藤井風の思いを具現化したMV

 この番組はいつも藤井風を推すが、今回も彼は取り上げられた。山田が監督を務めた藤井風『青春病』のMVは名作である。

 注目は、自然な青春感を出すための仕掛けだ。ある特別な手法で撮影したカットがこのMVには存在するらしい。それは、全員がカメラに向かってふざけながら踊るシーン。実はここ、休憩時間にみんながふざけて踊り出した場面を撮ったオフショットらしいのだ。あえてこのカットを採用することで、自然なノリを我々に感じさせている。可愛いし、切ないし、その場のノリで遊ぶテンションは青春そのものだ。

「藤井風さんから『青春をまっすぐやりたいんだ』というオーダーがあって、それがものすごく嬉しかったんです。ちょっと恥ずかしいじゃないですか? タイトルに“青春”の文字が入ったMVで走るのって勇気がいると思うんですけど、そう言ってもらったときにすごく嬉しくて『今、それだよね』って。ちゃんとストレートを投げたいというか」(山田)

 藤井が山田に伝えた願いは叶ったはずだ。藤井の公式無料アプリ内に“青春病”Behind The Scenesが公開されており、それを見るとクランクアップ時に藤井は泣いているのだ。彼はきっと、こんな青春も体験したかったのだろう。

 感極まったのは藤井だけじゃない。山田も「この撮影は楽しすぎた」と告白する。

「みんなで沖縄に行って、2日間駆け回って撮影したんです。このMVにはエンドロールがあるんですが、東京に帰っても撮影現場が愛おしすぎて(沖縄の)写真を見返すというシーンをエンドロールで無理やり入れちゃったぐらい、ものすごく楽しくかった」(山田)

 つまり、監督の山田も青春していたということ。演者、監督、スタッフの気持ちはMVからしっかり溢れ出ている。

 見どころの多いMVの数々だった今回の特集。再生数が伸びるのも道理だと思った。ただ1つだけ気になったのは、世界とのギャップだ。海外のMVと比較すると日本のMVの予算のなさがどうしても気になってしまった。安価でもそれなりに作れてしまう時代だが、予算が潤沢だからこそ凝ったMV(トーヴ・ロー「Glad He’s Gone」など)を制作できるという事実もある。難儀な課題だが、日本が世界から遅れを取らないためには目を背けることができない。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2021/07/18 21:00
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