トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 社会 > メディア  >  水卜麻美の出世を阻むのは“男の嫉妬”

水卜麻美の出世を阻むのは“男の嫉妬”? 「男より出世」することを貶めるゴシップ記事のミソジニー

 水卜麻美の出世を阻むのは男の嫉妬? 「男より出世」することを貶めるゴシップ記事のミソジニーの画像1
日本テレビウェブサイトアナウンサー紹介ページより

 ぽっちゃりキャラで愛されている、日本テレビ所属のアナウンサーである水卜麻美さん。彼女が食べている姿が可愛らしくて癒されるというファンはとても多く、私もそう思う。おいしそうに幸せそうに食べている姿は、とても可愛い。こういった女性が好きな男性もとても多いだろう。

 2021年4月ごろ、そんな水卜麻美さんが某大手芸能事務所からの3億円のヘッドハンティングを断ったという話題がのぼった。活躍の場を広げ、収益を上げるためにフリーアナウンサーへの転身が定石となっている現代、水卜麻美さんのその判断に驚かされた人は多かったようだ。

 水卜麻美さんが誰もが驚く好条件のスカウトを断った理由は「日本テレビの社風が好きだから」。彼女は、アナウンサーとしての能力も人気も非常に高いだけでなく、勤勉で、裏方や組織論についての勉強までしているようだ。そのうえ愛社精神まで豊かとなれば、当然、上層部は高く評価する。日本テレビへの在籍が確定となった今、近い将来、彼女が最年少の女性執行役員に抜てきされるかもしれないといった噂まである。

 多くの人が職場環境や待遇に不満を抱えている現代に於いて、会社と社員が互いに評価し合っているだなんて、うらやましく思えるほどものすごく良い話だ。みんながみんなこうなればいいのにとすら思う。

 けれど、「誰かが出世を確実にする」ということは、「誰かの出世の邪魔になる」ということでもある。

 だから、水卜麻美さんの存在が面白くない人がいる。そういった人らの悪意からだろう、彼女がヘッドハンティングを断ったことを枕にして「天真らんまんな笑顔とは裏腹に頭の中は“出世”の二文字でいっぱいの野心家」と、彼女を揶揄する内容のゴシップがあるネットメディアにアップされた。

醜い嫉妬と匿名コメントが火のない所に煙を立たせる

 そのゴシップのタイトルには「男より出世」と書かれていて、女性を貶める悪意が少なからずあるのだろうとはひと目でわかった。会社に勤めていて、その会社がすばらしいと感じていれば、出世欲なんて自然と芽生えてくるのは男女関係ないことで、それなのに性別を出してくる時点で何らかの意図があるとわかる。

 けれど、どのように彼女を貶めるのか、私には皆目見当もつかなかった。愛社精神からヘッドハンティングを断り、それを喜んだ上層部が彼女を評価する。何も指摘する箇所がない。

 だから、記事を読んで驚いた。記事の内容をかいつまんで説明すると、「大好物のカツ丼をかっ込みながら話す」とか、「食欲に走るのは、旺盛な恋愛欲を抑えるためだろう」といった、彼女の食欲や恋愛話を揶揄して、弱みやいやらしさを邪推するだけの記事だった。

 それらの情報源となっている匿名コメントの肩書が「日テレ関係者」「放送作家」となっていることから、彼女がヘッドハンティングを断ったことで、出世が阻まれた方々のコメントなのかもしれない。中には「事情通」という肩書があったが、何の事情に精通していたら、このような邪推をあたかも真実かのように述べられるのだろうか。

 別に、愛社精神からの向上心で上を目指しても、カツ丼をかきこんでも、何ら問題はない。カツ丼を作った人はおいしく食べられることを望んでいるし、元気に食べられることはいいことだし、そうやって食べられるぐらい気の置けない仲間たちと食事をしているだけだ。

 それなのに、まるで下品にご飯粒を撒き散らしながら話して周りに嫌な思いをさせているかのような書き方をして、スキャンダルでも何でもない過去の恋愛話を持ち出して「恋愛経験が乏しい」だとか「食欲に走るのは旺盛な恋愛欲を抑えるため」だとか、決して死角でも何でもない邪推を“死角”だと述べる。

 私は、丼をかき込んで食べるより、人を貶める目的の邪推記事を書いたり、人の食欲をあざ笑ったりする人のほうが、よっぽど下品だし、あまりにも無知だと思う。

 そうやって安易に人の食欲をあざ笑うことが、多くの女性が命を落としている現状に繋がっていることを知らないのだろうかと。

123
ページ上部へ戻る

配給映画