GAG福井がYouTubeで見せる独特のトークにハマる芸人が続出!超実力派トリオの「GAG公式チャンネル」が見逃せないワケ
#キングオブコント #YouTube #GAG #実力派トリオ #吉松ゴリラ
毎年開催される、コントNo.1芸人を決める大会キングオブコント。1度ファイナリストになっただけでも業界から注目をされる権威ある大会だが、その常連とも言える超実力派トリオが存在する。それが「GAG」だ。「GAG公式チャンネル」はそんなGAGが運営する、主にネタ・トーク企画が中心のお笑いちゃんねるである。
もともと関西時代からお笑いファンの評価が高かった彼らだが、2014年に東京へ進出、その後キングオブコント17年~20年で4年連続ファイナリストになり、その知名度も全国区となってきている。
そんな彼らの特徴は、ネタ・トーク共に徹頭徹尾「ダサさ」が共通テーマになっているところだ。そしてそれはただ服や外見を直接的にイジる「キャラ芸人的なダサさ」と違い、彼らの人間からくる「内面的なダサさ」である。
通常、コント師は自身にキャラを付けない事が多い。ネタによってさまざまな役柄を演じなければならないので、時に自分のキャラが役柄の邪魔になってしまうからだ。
彼らのように「こういう人間だから、こういうネタができた」という人間ベースの作り方は、むしろ「人」を出す事を目的とする漫才師のネタの作り方に近い。コントでこれだけ人間味を出すという事は、かなり異質な事である。
そんな彼らのネタへのこだわりは細部に至る。「ダサい」キャラクターだけでなく、「ダサさ」が浮き立つ設定・関係性・ワードセレクトに至るまで追求しつくしているため、その台本は超良質でありながらも最終的に彼ら専門の台本に仕上がっている。同じ台本でも他の芸人では演じる事ができない、彼ら独自のネタとなっているのだ。
ただ、このチャンネルで紹介されているネタ動画は、賞レース前などに不定期に消される事も多いため、定期的にチェックする事をお勧めする。
福井トーク企画の魅力
コントの他にもうひとつこのチャンネルで注目したいのが、主に福井がメインとなっているトーク企画だ。福井のトークは、みなさんがテレビで見てる芸人の話法と、一線を画す。笑いへのアプローチ方法が全然違うのだ。
普通の芸人の場合、エピソードトークの核は「オチ」だ。
だから芸人は「身の回りで起きた事件の起承転結を、コンパクトにまとめてオトす」を繰り返す。この場合、聞いているお客さんの笑いの温度はオチを聞いた時100度でも、何もしないとすぐ0度に下がる。そのため芸人は、0度に下がる前に次の笑い所となる燃料をどんどん投下し、聞き手の温度を維持する。
しかし福井のトークの核は「話のオチ」ではなく、福井の「観察と考察」なのだ。
通常オチとなるその事件自体は、むしろフリとして扱われる。そして起きた事件を福井が俯瞰で観察し、なぜこのような事件が起きたかを考察し、各々の登場人物の感情を読み解き、確認・検証し、さらに熟考した結論をただ淡々と話していく……。彼の頭の中の思考をじっくりと辿っていく笑いなのである。
この話法の特徴は、おもしろさをじっくりコトコト煮詰めていく所にある。ブラックマヨネーズの漫才のように最初はゆっくりとした所から入り、聞き手の温度を0度から10度、20度……と徐々に加熱していく。これを繰り返す事によって常時100度の状態に持っていき、何を言ってもうねるようなおもしろさを作り出しているのだ。
またこの話法は通常のトークのように実際に起きた事件を切り貼りして話すだけではなく、話し手の思考を辿るので非常にオリジナル性が高い。100人の芸人が同じ事件を扱ったトークをしたとしても、福井から語られる笑いは、福井以外から聞くことはできないであろう。
このような彼のトークは、話となる素材の他に目の付け所と掘り下げ方に人間が出るので、一度好きになったら抜けられなくなる中毒性も兼ね備える。ちなみに福井は、「GAG福井のひくねとチャンネル」という個人のチャンネルも開設している。
是非そちらも併せて、ご視聴いただきたい。
【※敬称略】
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