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日刊サイゾー トップ  > 反ワクチンいじりに賛否両論
スタンダップコメディを通して見えてくるアメリカの社会【19】

アメリカで注目されるワクチンを「打つ自由」と「打たない自由」―反ワクチンいじりは賛否両論

反ワクチンいじりには賛否両論

 実際、SNSを中心にこのような耳を疑う情報が多く拡散され、それらを信じている層が一定数存在するのも確かだ。ワクチンを接種したくない人々のほとんどが副作用や、ワクチンそのものへの不安を原因にあげている。

 そしてキンメルは改めて、シリアスなトーンで科学、医学への信頼を口にし、ワクチン接種を呼びかけた。

「今、俺たちに必要なのは間違った情報を信じることではなく、正しい学問を信じることなんだ。それこそアメリカが前に進む手段だ」

 これらのモノローグやコントが彼らにどれほど響いたかはわからない。後日YouTubeに展開された動画を確認すると、低評価が高評価を上回り、賛否両論であることがうかがえる。アメリカの「夜の顔」ですら、人々の打たない「自由」を侵すことはできないということか。

 まさに「自由と平等」を宣言した1776年のアメリカ独立宣言。それから245年が経ったこの日、ホワイトハウスでバイデンは演説をこう締めくくった。

「アメリカがかつてイギリスの王から自由と平等のために独立したのと同じように、私たちが、ワクチンと共にこの死に至らしめるウイルスから独立する日も近い」

<ジミー・キンメル>

1967年ニューヨーク生まれのコメディアン、司会者。ラジオ番組の司会としてデビューすると、テレビのクイズ番組などに進出し、2003年から自身の冠番組『ジミー・キンメル・ライブ!』に出演。歯に衣着せぬ物言いと皮肉の効いたジョークで人気を博す。エミー賞やアカデミー賞の司会も歴任。ラスベガスに自身のコメディクラブも経営。

Saku Yanagawa(コメディアン)

アメリカ、シカゴを拠点に活動するスタンダップコメディアン。これまでヨーロッパ、アフリカなど10カ国以上で公演を行う。シアトルやボストン、ロサンゼルスのコメディ大会に出場し、日本人初の入賞を果たしたほか、全米でヘッドライナーとしてツアー公演。日本ではフジロックにも出演。2021年フォーブス・アジアの選ぶ「世界を変える30歳以下の30人」に選出。アメリカの新聞で“Rising Star of Comedy”と称される。大阪大学文学部、演劇学・音楽学専修卒業。自著『Get Up Stand Up! たたかうために立ち上がれ!』(産業編集センター)が発売中。

Instagram:@saku_yanagawa

【Saku YanagawaのYouTubeチャンネル】

さくやながわ

最終更新:2023/02/08 11:21
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