海外五輪選手団取材陣がコロナ感染… すぐそこに迫っていた「恐怖」
#東京五輪 #新型コロナウイルス #PCR検査
7月23日の五輪開会式まで3週間を切る中で衝撃の事件が起こった。
TBS系列の静岡放送は7月2日、同県の島田市内で東京五輪事前合宿中のシンガポール卓球代表を取材した30代の男性カメラマンが新型コロナウイルスの感染確認されたことを発表した。同社の公式サイトによると、カメラマンのほか同年代の男性ディレクターのコロナ感染も同時に発表。2人は6月28日に、番組ロケで行動をともにしており、翌日にディレクターが発熱したという。2人も医療機関でPCR検査を受検した結果、2日に陽性確認された。現在は療養中だという。
静岡放送は「両名の行動履歴を基に、保健所指定の濃厚接触者や接触のあった従業員・関係者の確認および関係先への連絡を進め、必要と判断した従業員についてはPCR検査を自主的に実施し、感染拡大防止措置を速やかに行っています」と説明。今後も最大限注意しながら放送を維持するとしているが、選手団の意向をくんで島田市は今後、報道取材を断るという。
シンガポール卓球代表は、7月18日まで島田市内での事前合宿中でカメラマンが取材をしたのは島田市が選手団と調整した練習公開日だった。在京民放局関係者は「勝手に取材したなら落ち度があるものの、今回は放送局ばかりも責められない」と困惑している。
さらに五輪ホストタウンと選手団の取材では今年6月、先頭で乗り込んできた東京五輪オーストラリア代表女子ソフトボールチームの取材でずさんな対応があったという。
「初めて選手団が日本に到着、ホストタウンの群馬県太田市に入ることもあって、在京テレビキー局やNHKは複数クルーを現地に取材へ行かせていました。選手団が宿泊するホテルはいわゆる地方都市にあるビジネスホテルで取材スペースもあまりなく、三密状態の中で行われた。感染対策のため、カラーコーンは立っていましたが、それでも選手が到着すればかなりの至近距離での取材。困ったのは公道に取材陣が溢れていたことで、その一部は主催側に取材申請すらしていません。そのため正確な報道陣の人数も把握できていなかったのです」(同)
すでに1カ月以上経っており、太田市での取材でクラスターになった事例は今のところ確認されていないが「一歩間違えれば本当に危なかった。彼女たちはいわゆるバブル方式で最も長く日本国内で合宿を行っていますが綱渡りなのが実態」だと話す。
五輪を報じるメディア関係者も、もはや命がけになっている。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事