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エキゾチックなタイ版かた焼きそば“あんかけのスコール”で微笑みがあふれ出す! 

エキゾチックなタイ版かた焼きそばあんかけのスコールで微笑みがあふれ出す! の画像1
(以下、写真/小嶋真理)

 シュプリームのコレクションに楽曲を提供し、海外の有名音楽フェスに出演するなど、国内外で評価されてきた“エクストリーム・ミュージシャン”のMARUOSA。他方で“かた焼きそば研究家”としての顔も持ち、近年は『新・日本男児と中居』(日本テレビ)や『たけしのニッポンのミカタ!』(テレビ東京系)といった地上波のテレビ番組にしばしば登場して注目を集めている。そんな彼が、驚愕の絶品・珍品に光を当てながら、かた焼きそばの奥深き哲学に迫る!

 

 先日、TBS『マツコの知らない世界』に出演させていただいた。もちろん「音楽家」としてではなく「かた焼きそば研究家」としてである。

 歯に衣着せぬ発言でテレビ界を瞬く間に席巻し、今もなおトップランナーとして活躍されているマツコ・デラックス氏との久しぶりの共演。批判覚悟で挑んだが、終始、好感触でホッと胸をなで下ろした。これを機に、かた焼きそばの輪が少しでも広がってくれることを切に願う。

 番組内でも紹介したが、かた焼きそばはアメリカのチャイナタウンで誕生した。その後、日本やそのほか各国に伝播するのだが、特に東南アジアに多く広がりを見せ、今でも現地の人々に深く親しまれている。

 そんな中でも、今回は「微笑みの国」ことタイ王国のかた焼きそばを食してみようと思う。
 日本国内に軽く1000を超えるといわれているタイ料理店。これほどまでに人気となったきっかけは1980年代中盤、加工食品の世界で巻き起こった激辛ブーム、そして85年(昭和60年)に青山に誕生したスパイラルビル地下1階のタイ料理店、CAY(現在は閉店)の存在が大きい。ちなみに、その当時の人気メニューはトムヤムクンであった。

 今ではガパオライスやパッタイ、カオマンガイ、プーパッポンカリーなどさまざまなタイ料理を食べることが可能になったが、タイ版かた焼きそばに関しては必ず提供しているとは限らない……というより、ほとんど見かけない。

 あいつはいつだって日陰の存在なのだ。

 降り立ったのは新宿ど真ん中、歌舞伎町の目と鼻の先。灯台下暗しとはこのことである。
 その名もゲウチャイ、日本語で「宝物」という意味を持つ。タイ料理屋では老舗の部類に入る90年(平成2年) 創業。

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商業ビルの2階、爽やかなブルーのロゴが印象的だ。

 かつて新宿ルミネ1の地下に店舗を構え、本場の屋台を彷彿とさせる相席上等のカオスな雰囲気かつローカルな味付けで人気を博した店だったが、惜しまれつつ閉店。多くの常連客が行き場を失い悲しんだが、2014年に場所を変えて復活した。現在は、江東橋(本店)と成田にも店舗を持つ。

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ゲウチャイ新宿店の様子。

 取材当時はまだまだ緊急事態宣言中だったため、店内には落ち着いた雰囲気が漂う。きっと宣言が明けたら活気が戻ってくることだろう。
 ここでメニューを確認する。

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麺類を見ると、こんな品々が並ぶ。かた焼きそばはどれだ?

 「ミークローブ ラッアー ガイ」とあるのがいわゆるかた焼きそばなのだが、日本と同様、呼び方は店舗によってまちまちだ。ちなみに、「ミー(หมี่/Mee)=中華麺 クローブ(กรอบ/Krob)=揚げる ラッアー(ราดหน้า/Rad Naa)=あんかけ ガイ(ไก่/Kai)=鶏肉」とのことだが、日本語表記でなぜか「豚肉」と記載されているのはご愛嬌(英語表記ではちゃんとCHICKENと記載されている)。

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