厚生労働省、2020年の過労死実態を発表 ハラスメントやいじめによる精神障害も
2021/07/02 07:00
#過労死 #厚生労働省 #新型コロナウイルス #労災
ハラスメントによる精神障害も高止まり
時間外労働時間との関係では、1カ月の時間外労働が支給決定件数では「20時間未満」が68件(うち自殺3件)で最も多く、次いで「100時間以上~120時間未満」が56件(同10件)だった。「160時間以上」30件(同6件)あった。
就労形態では、正規職員・従業員の支給決定が527件(うち死亡75件)だったのに対して、契約社員を含む非正規雇用では81件(同6件)となっている
精神障害の発病に関与したと考えられる事柄としては、「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」が99件で最も多く、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」が83件、「同僚等から、暴行または(ひどい)いじめ・嫌がらせを受けた」が71件の順に多い。
さて、労災を申請して支給開始となる「認定率」は脳・心臓疾患関連で29.2%、精神障害関連で31.9%だった。認定率は低下傾向を辿っており、労災認定を受けるのが徐々に困難になっている状況が現れている。
新型コロナの感染拡大という状況下で経済活動に停滞感がある中でも、労災事案、特に精神障害事案は高止まりしている。労働条件、労働環境の改善が強く求められる。
最終更新:2021/07/02 15:03
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