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菅義偉首相、犬猿の仲だった小池百合子東京都知事を取り込み“内閣延命”へ

「赤木ファイル」を提出させた妻・雅子さんの勇気と行動力

 五輪開催へ無我夢中の菅首相だが、小田島隆のいうように、政府は観客が1万人なら安心安全というエビデンスも何も示していないし、感染者が何人に増えれば無観客にするのかの基準も示していない。

 それなのに新聞、テレビはもう開催が決まったといわんばかりに、野球やサッカーなどの五輪代表が内定したと大きく報じ、すり寄っている。

 朝日新聞はその先頭で、夏の甲子園も開催を強行することを既定路線として、連日報道している。

 こんなことで、コロナ感染者数が増えていっても、開催に反対などできはしないだろう。

 チケットもそうである。観客上限が1万人に決まったことで、観戦チケットの再抽選が行われることになった。

 五輪組織委は、現在販売済みの363万枚に対し、90万枚を再抽選で無効にすると発表した。

 だが、この対象外とされた観戦チケットがある。スポンサー枠のチケットがそれだ。ポストによると、その数50万枚だという。国民の安全・安心を無視して、IOCやスポンサーは優遇するというのでは、誰のための五輪なのか。

 勇気といえば、財務省近畿財務局の職員だった夫の赤木俊夫(享年54)の妻・雅子は、すごい人である。赤木が関わった森友学園との国有地取引を巡る文書を出せと、国などを相手に裁判を起こした。

 だが、地方ではこの問題がよく知られていないと思うと、一人で各地の地方紙を訪ね、お願いをして回ったと、今週の文春で相澤冬樹が書いている。そうした努力もあり、渋っていた国もついに「赤木ファイル」を裁判所に出さざるを得なくなった。

 一女性の力が、野党や大メディアができなかったことをやってのけたのである。だがまだ解明されるべき謎が残っている。

 佐川財務局長はなぜ公文書を改ざんしなければならなかったのかということである。実はこの答えはとうの昔に出ている。安倍首相(当時)が、私や妻が関わっていたら首相を辞めるといったからである。佐川よ、法廷に出てきて男らしく証言しろ。それとも汚名を着せられたまま墓まで持って行くのか。

 ところで、ABCの雑誌販売部数(2020年7月~12月発売号)が出たので紹介しよう。

 家の光が1位で約46万部だが、2位のハルメクがすごい伸びである。約37万部で前年同期比が122.42%。このままいくと1位もあり得る。

 通販雑誌でこの部数は空前絶後であろう。大出版社ではできないことを見事にやってのけた。

 3位が週刊文春だが、こちらは約27万部で、同が95.96%。いくらスクープを飛ばしても部数は減り続けている。

 デジタルで儲かっているとはいえ、一抹の寂しさが漂う。

 新谷学が編集長に就いた文藝春秋も約20万部、同95.96%。売れるのは芥川賞の受賞作が載った号だけというのがやはり寂しい。

 私の古巣の週刊現代が、意外といっては失礼だが頑張っている。といっても約20万部、同99.42%。かろうじて20万部を維持しているが、部数増への光は見えてきていない。

 遺言の書き方、いい死に方だけでは、現状の部数維持はできるが、それだけであろう。

 新聞社系の週刊誌の部数の少なさを高みの見物していた時代もあったが、しばらくするとそれに並ぶ部数になってしまうかもしれない。

 その兆しが週刊新潮と週刊ポストにある。ともに約16万部、同は新潮が83.44%、ポストが84.18%と大幅減である。

 見えているのは20万部ではなく10万部をいつ切るかということである。

 週刊大衆は新潮とポストの背中が見えてきた。約9万部で、同107.10%。

 週刊プレイボーイが約8万部で同108.54%、フライデーも約8万部で、同99.79%。

 週刊朝日が約6万部で同86.69%だから、もう一息で、朝日に並ぶかもしれない。

 月刊誌ではプレジデントの落ち込みが目立つ。約11万部で、同82.91%。誌面に菅首相の応援団執筆者が多くなったことが、嫌われている理由ではないのか。

 今回の特徴としては、コロナ禍で巣ごもりする機会が多くなったためか、ザテレビジョン、TVガイドなど、一時は部数減に歯止めがかからなかったテレビ誌にやや活気が出てきたことか。

 まあ、ハルメクの一人勝ちだが、他の大手出版社も手をこまねいていないで、何か考えるべきだと思う。

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