京都祇園祭の象徴「山鉾」はイスラーム!? 日本ではほとんど知られていないイスラーム美術の世界を1日集中講義!
世界の4人に1人はイスラーム。イスラームを知らずして世界は何も語れません。
そしてまた、世界のアートマーケットを大きく動かしているのも中東湾岸諸国のなのです。
イスラーム美術について、日本ではほとんど何も知られていません。
しかし、正倉院に収蔵されている白瑠璃碗などサーサーン朝ペルシアのガラス工芸をはじめ、古代より、西アジアの美術品は日本に到来し、日本美術にも影響を与え続けています。
京都祇園祭の「山鉾」(山鉾行事は重要無形民俗文化財)に飾られている「幻の絨毯」は東インド会社がもたらしたイスラーム美術ですし、豊臣秀吉の陣羽織はペルシアのテキスタイルだったのです。
世界経済史・文化史からそのルーツを「絨毯が結ぶ世界」(名古屋大学出版会・2016年)において解き明かした講師・鎌田由美子氏が、美しい図版と複雑に絡まる世界史の流れとともに、イスラーム美術の凄さを語り尽くします!
鎌田由美子・「イスラーム美術の世界」
――「イスラーム美術」は、宗教美術(モスクや、コーラン写本など)と世俗美術(アルハンブラ宮殿や、挿絵入り物語写本など)の両方を含みます。その点が「キリスト教美術」や「仏教美術」と大きく異なります。広大なイスラーム圏では、各地の美術伝統と、イスラームが合わさって、独特の美しさと魅力を持つ美術工芸品が生み出されてきました。本講では、イスラーム美術と西洋、日本とのかかわりを考察することを通じて、華やかなイスラーム美術の世界をご紹介します。(本講義シラバスより)
お申し込みはこちらからどうぞ!
鎌田由美子「イスラーム美術の世界」
日 程|7/4(日)
時 間|10:00~17:45(予定)
受講料|10,000円(税込)
会 場|WHITE ROOM(渋谷区道玄坂)
受 講|会場(定員20名)/オンライン
詳 細|https://cyzo.co.jp/whiteroom/kamada_01/
※ 本講義は【1日集中講義】です。
※ 会場受講は定員に達し次第、募集を終了します。
鎌田由美子(かまだ・ゆみこ)
慶應義塾大学経済学部准教授。美術史学専攻(イスラーム美術史)。2002年、慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻卒業。2004年、東京大学大学院人文社会系研究科美術史学修了、同年ニューヨーク大学美術研究所博士課程に留学。2008-2010年メトロポリタン美術館ホイットニー研究員。2011年ニューヨーク大学美術研究所より博士号取得。早稲田大学高等研究所を経て2017年より現職。著書『絨毯が結ぶ世界―京都祇園祭インド絨毯への道』(2016年、名古屋大学出版会)などの業績により2018年、日本学士院学術奨励賞、日本学術振興会賞、大平正芳記念賞を受賞。
ホワイトルームとは
渋谷・道玄坂のホワイトルームは、基本月1回のペースでトップクラスの講師による最前線のアートに関する集中講義を続けています。
日本の教育では、そもそも「アート作品をどのように見ればいいのか」という基本的なことが確立されない。
なぜなら日本の学校で使用されている「美術(アート)」の教科書は、日本と欧米では大きく違っているから。日本の「美術」の教科書は薄く、アートは自由に見ることが大事だと書いてある。一方、欧米の「アート」の教科書は分厚い。それは「アート」=「美術史」だから。現代美術の最前線の作品にはラスコー洞窟絵からはじまるギリシア・ローマ、キリスト教、ルネッサンス、印象派などなど膨大なヒストリーとコンテクストがあり、それをどれだけ感受できるのかが重要で、それこそが教養の基準とされている。それは日本の教科書では学べない。美術史を知らないから、いつまでたってもリテラシーが確立できない。
ホワイトルームでは、アートのリテラシーを底上げするために、最前線にいるトップクラスの研究者、最前線のアーティストによって、大学半期分の授業を2日の集中講義で行います。
※講義によって、【1日集中講義】の場合もございます。
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