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菅義偉首相の「普通ではやらない東京五輪」は人命を犠牲にする暴挙か

原田知世、椎名桔平の“中年愛”はどうなる?

 私は原田知世(53)が好きだ。若い頃より、50を超えた今のほうが可愛らしさに女らしさが加わり、彼女に「野球に連れてって」といわれたら時をかけて飛んでいく。

 原田はイラストレーターと2005年に結婚したが8年後に離婚している。その原田が、俳優の椎名桔平(56)と同棲、結婚するのではないかとフライデーが報じている。

 6月上旬の夕方、車で現れた椎名が港区のマンションの前で待っていると、大きなスーツケースを転がしながら原田が出てきた。

 2人は渋谷方面へ向かい、焼肉屋に入った。椎名が精力的に肉を焼き、原田がビールとともに、彼の焼いた肉を食べる。

「時折、互いに見つめ合って笑い合う二人。それはまるで熟年夫婦の食卓を思わせる光景だった」(フライデー)

 いいね! 若い男女が焼き肉を食べる風景は生々しくて見る気がしないが、中年の2人が焼き肉を食べている姿は、何もかも許しあった仲という感じがよく出ている。

 2人の芸能界での歩みはまったく違っていた。原田は14歳でデビューしていきなり大ブレークしたが、椎名は下積みが長かったようだ。その時代から原田の大ファンで、50代になって初めて連ドラで共演したという。

 椎名もバツイチだから、3年間かけてコンタクトを取り合い、今年の年明けぐらいから真剣な交際を始めたようだ。

 焼肉屋から出てきた2人は、そのまま椎名の自宅へ帰っていったという。

 さて、文春のトップ記事へいこう。朝日新聞が6月11日付で音声データと共に報じた、平井卓也デジタル相の「暴言」の後追いだが、こちらのほうがはるかに問題だと思うのだが、なぜ、朝日はこれを報じなかったのだろう。

 平井の「デジタル庁はNECには死んでも発注しない」「場合によっては出入り禁止にしないとな」という問題発言は、4月上旬に行われた内閣官房IT総合戦略室の会議で出たものだった。

 文春によれば、五輪で来日する観光客や大会関係者の体調管理のためのアプリを、今年1月にNECなど5社が約73億円で受注したという。だが海外客の受け入れ断念などがあり、コストカットを迫られ、各社に申し入れていたがNECが難色を示した。そこで平井が『完全に干す』と発言、NECの顔認証機能は開発を終えていたが、契約解除になってしまったそうだ。

 この音声がスクープされると平井は、幹部たちだけの仲間内だったのでラフな表現になったといい訳したが、実はそうではなかったというのである。

 この会議は、同席したのは幹部2人だったが、密を避けるために戦略室のメンバー数十人がオンラインで視聴していたのだ。さらに問題は、NECに発注しないという発言の前に、平井と親しい東大大学院工学系研究科の松尾豊教授の教え子で、松尾も顧問として参画している「ACES(エーシーズ)」というベンチャー企業を、「はっきり言ってNECより全然いい部分がある」とべた褒めしていたのである。

 顔認証はNECにやらせないでACESにしろと、発注機関の責任者がいったのだから、素人が考えても、法に反していることはすぐ分かる。元会計検査院局長で日本大学客員教授の有川博がこういう。

「平井氏の発言は、いわゆる官製談合防止法に違反する疑いがある。(中略)まして、大臣は発注機関の責任者。同法に違反した場合、(中略)大臣に刑罰が及ぶ可能性もあります」

 私もNECと付き合っていた時期があるが、同社の指紋認証から始まり顔認証の技術には世界的な定評があることは、ITに少し詳しい人間なら周知の事実である。

 電通出身というだけでITに詳しいと平井を任命した菅首相は、即刻、処分を下すべきであるこというまでもない。

終わらない「和歌山カレー事件」…その裏にあった悲劇

 今週の第1位は、文春の取材力に感服したドキュメンタリーである。

 殺人犯の娘という人生がどれほど過酷なものか、私には分からないが、和歌山カレー事件で有罪になり、死刑宣告を受けている林眞須美(59)の長女が自殺したという特集を読んでいて、涙を禁じ得なかった。

 事件が起きたのは1998年7月25日。和歌山市園部の自治会が主催した夏祭りで、そこで出されたカレーライスで4人が死亡、63人が急性ヒ素中毒になった。

 その犯人として近所に住む林が逮捕され、2009年に殺人罪などで死刑判決が確定したが、林は一貫して無罪を主張し、和歌山地裁に再審請求をしている。

 私は、林死刑囚が主張していることが正しいと判断する何ものも持たないが、確たる物証がなく、状況証拠だけで有罪とした裁判のやり方には、いささか違和感を持っている。

 林が逮捕され、父親の健治も保険金詐欺の容疑などで逮捕された時、林家には4人の子どもがいた。中でも当時中学2年だった長女は、母親似で気丈だった。

 和歌山市内の児童養護施設に入所したが、事あるごとに「殺人犯の子ども」と激しいイジメを受ける。だがいつでも長女は母親代わりのように振る舞い、下の子たちを守ってくれたと、文春で長男が話している。

 長男は、「二人の姉と三人で施設を脱走して、和歌山東警察署前で『ママと健治を返せ!』って叫んだんです」、音頭を取るのはいつもお姉ちゃんだったとも話している。

 中学を卒業した長女は、推薦入学で県立高校に入学したが、正門前で待ち構える報道陣や、奇異の目を向ける同級生に嫌気がさし、間もなく退学してしまう。

 身一つで大阪に向かった彼女は、公園で野宿しながら、やがてアパレル企業の営業職に就いたというから、頭もよく頑張り屋なのだろう。

 施設を出て一人暮らしを始めた次女のことを心配して、長女は和歌山に戻ったという。

 そんな彼女にも幸せが舞い込む。20歳になった彼女を、次女の同級生が見初めたのだ。彼は、「死刑囚の娘との結婚は絶対許さない」と猛反対する両親にもめげず、親から勘当されても、長女と出来ちゃった婚をしたのである。

 子どもには「心桜(こころ)」と名付けた。保険金詐欺で服役していた父親も出所して、親子4人で水入らずの時間を過ごしたこの頃が、長女の一番幸せな時期だったのかもしれない。

 だが2009年に母親の死刑が確定した。長女は25歳だった。その頃から彼女は、「お母さんはやってないと信じても、世間はそうは思ってくれない」「事件から離れて、私は幸せになりたい」とこぼし始めたという。

 支援活動からも身を引き、弟とも会わなくなった彼女は、和歌山市内のアパートで家族3人の生活をスタートさせた。だが、心桜は周囲に「母親はいない、離婚した」と語っていたという。そして約8年前に2人は離婚し、間もなく、2番目の男と再婚して次女を出産している。

 だが、心桜は不登校になる。彼女に対する虐待を疑わせる報告が児童相談所に上がっていたが、そのままになっていた。

 そして6月9日。心桜(16)の変死体がアパートで発見された。「全身には多数の痣があり、長期間の虐待を裏付ける古い傷もあった」(捜査関係者)

 その2時間後、長女と彼女の次女が、関西空港近くの関空連絡橋から海へ身を投げ、無理心中していたのが発見された。

 現在の夫は、心桜の救急搬送に付き添ったが、その後行方がわからなくなった。和歌山港近くで身柄を確保され、心桜への虐待については認めているという。

 長女が身を投げた場所は、子どもの頃、一家でよく遊びに行った楽しい思い出のあるところだった。長女の死を聞いた長男は安堵にも似た表情を浮かべ、こう語った。

「『もう楽になったんだ。ゆっくり休めるんだな』って思った。『ちょっと羨ましいな』みたいな気持ちもあった」

 母親の死刑判決の直後、長女は手紙を出し、こう書いた。「ママは一人じゃないねんから」。もし、林眞須美が主張するように冤罪だったとしても、長女の人生は戻ってはこない。(文中敬称略)

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