この夏は「どん兵衛」の冷やしそばがアツい──爽やか？ ジャンキー！「汁なし冷しカップそば」3選

「鴨だし」を使った珍しい冷しぶっかけそば　東洋水産「冷しぶっかけ鴨だしそば」

　続いては、東洋水産の「冷しぶっかけ鴨だしそば」193円（税別）。こちらも定番シリーズ「赤いきつねと緑のたぬき」から登場した変わり種のぶっかけそばです。先ほどの「どん兵衛 揚げ玉ぶっかけそば」とは違い、「鴨だし」を売りにしています。

　東洋水産は一昨年と昨年の夏シーズンに、どん兵衛よりひと足早く「冷しぶっかけたぬきそば」という揚げ玉を使ったぶっかけそばを出していましたが、今年は一転、鴨だしのぶっかけそばで変化球を投じてきました。定番の「冷したぬき」から離れて、横並びを避けたのでしょうか。

　鴨だしを効かせた醤油味のつゆで、「緑のたぬき天そば」よりも濃い醤油味や甘みの強さが特徴。先ほどのどん兵衛と同様、関東風以上に東らしい味わいの極東スタイルです。特に甘みの強さによってジャンキーな味わいを作り出しています。合わせる麺は山芋が練り込まれたちょっとソフトな食感の油揚げ麺のそば。

　鴨だしと鴨油による鴨のキレも強烈で、通常の汁がある「鴨だしそば」と比べても段違いで鴨が強いように感じました。汁なし麺の効果なのか、ちょっと舌の横に苦味すら感じるレベルで鴨が強かったです。汁なしのそばでこの味はかなり斬新でした。

　具として入っているのは鶏肉だんご、ねぎ、かまぼこ。以前までの揚げ玉に比べるとジャンキーさには欠けますが、鴨だしとは好相性です。冷したぬきに比べるとちょっと落ち着いた大人の味といったところでしょうか。