だいたい昔の都市伝説の焼き直し……Qアノンの主張
#Qアノン
――Qアノンの主張はただの都市伝説の焼き直し? 荒唐無稽な言説6選!(月刊サイゾー2021年4・5月号「新タブー大全’21」より転載)
前記事:ディープステート、不正選挙、コロナデマ……Qアノンの日本版「Jアノン」も! 広がる陰謀論とGAFAの対応
●月は太陽光の反射体ではない
「地球は丸くなくて平面だ!」
「地球は丸い」という考え自体が我々に押し付けられた陰謀論である、というのがQアノン及び「地球平面説」を信じる者たちの基本的な考え。ここまでであれば、いわゆる「既存の科学への不信感」や「宗教的な理由からくる価値観の違い」で収まるかもしれないが、Qアノンの過激派の中には、平面であるはずの地球の端まで行くと、レプティリアンや地球外生命体がいて、そのことをディープステートは知られたくないと信じている者もいる。
●現在はテイクアウト限定で営業中
「ピザゲートはフェイクニュースじゃない!」
首都ワシントンのピザ店が小児性愛者の巣窟・児童売春組織の拠点となっており、(大統領選で破れた直後の)ヒラリー・クリントンがそれにかかわっている……という、ネット上の噂話だったのだが、それを真に受けた男が現れ、ピザ屋にライフル銃を持って乗り込んだため、警察に逮捕されている。その後、このピザゲートなどを土台に「Qアノン」と呼ばれる陰謀論者のグループが生まれ、世界中にトランプ支持者による陰謀論の恐ろしさを印象づけた。
●食人と人身売買は王道
「ディープステートに我々は操られている!」
「アメリカ合衆国の影の政府であり、この組織は官僚の一部やFBI、司法省だけではなく、悪魔を崇拝する民主党員や、子どもの人身売買にかかわるハリウッドセレブたちで構成されている」という設定。そして、トランプはこうした民主党の悪魔崇拝者たちと戦っている英雄であり、1月20日のバイデンの就任式にトランプが戒厳令を発令して、バイデンら犯罪に関与する民主党員を大量に逮捕、または処刑するなどと信じられていた。
●新型コロナウイルスも影の政府の仕業
「マスクは奴隷の証だ!」
Qアノンと「新型コロナウイルスはただの風邪」という陰謀論が結びつき、「新型コロナウイルスはディープステートによる嘘で、トランプはその嘘に立ち向かっている」という考えが作り出され、最終的に「マスクは呼吸に有害」「マスクをすると小児性愛者だと思われる」「マスクの着用は奴隷の証」と、飛躍。そして、これはアメリカだけでなく、欧米にも広がっていき、マスク着用や外出規制など、政府の感染防止対策に反対するデモが発生している。
●アルミホイル巻くどころじゃ済まない
「5Gは人体に悪影響を及ぼす!」
2020年のクリスマス。米南部テネシー州ナッシュビルにある、大手通信・メディアコングロマリット「AT&T」の建物の前に停められていた車が早朝に爆発。幸い犯人以外の死者は出なかったが、この犯人は5Gが人体に害を及ぼすという陰謀論を信じて破壊工作を行った疑いが持たれている。さらに、Qアノンを中心に、新型コロナウイルスの世界的な流行は、新しく建てられた5Gのアンテナからの電磁放射線が原因という噂も出ているという。
●生肉ドレスと食人っぽい作品から連想
「レディー・ガガは悪魔崇拝者だ!」
レディー・ガガもディープステートの一員であり、「悪魔崇拝者で小児性愛者のため、いずれ逮捕される」と信じられてきた。さらに、彼女は魔女でもあるというが、その理由は「大統領の就任式で国歌斉唱を務める民主党よりの人間」だからではなく、過去のパフォーマンスや衣装、世界的な芸術家、マリーナ・アブラモヴィッチの「スピリット・クッキング」という、カニバリズムのようなパフォーマンスに参加していたことから、彼女は魔女に違いないということである。
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