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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム >  パンドラ映画館  > カンフー×ガーナ! 在日独監督の異色の映画が話題に
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.639

ヒトラーと東條英機は大戦後も生きていた!?『アフリカン・カンフー・ナチス』の舞台裏

リスクを取らない者は、決して何も勝ち取れない

ヒトラーと東條英機は大戦後も生きていた!?『アフリカン・カンフー・ナチス』の舞台裏の画像3
ヒトラーのもとに格闘技の猛者が集まり、天下一武道会が開催される。

 バカバカしい映画だと思う人がほとんどだろうが、セバスチャン監督はカンフー映画への愛情とアドンコの力を借りて、実に多く困難を乗り越えてみせた。一冊の本が書けるくらいの体験を味わったという。そんなセバスチャン監督がくれたメッセージを最後に紹介したい。

「僕たちは、生きている限り何だって可能なんです。日本に住んでいる酔っ払いのドイツ人と神奈川の便利屋が、ヒトラーと東條がアフリカでカンフーをする映画を作ることができるなら、何だって可能なはずです。あなたにもできます。そして、人生で一度くらいはリスクに挑んでみましょう。ドイツにはこんな言葉があります。『リスクに挑まない者は、決して何も勝ち取れない』。これは本当に正しいと思います。なぜなら (1)そこから新しいことを学ぶことができる。(2)人生で最も面白い経験ができる。(3)運が良ければ、大当たりするかも。私の場合、(1)と(2)はすでに実現しましたが、(3)についてはまだ期待しています(笑)。あともうひとつ、どこに行っても人間の本質はみんな同じだというです。誰もが自分と家族のために良い生活をしたいと思っていますが、置かれている環境がただ違うだけなのです」

 振り切った作品を撮り終え、それを完成させた者しか味わえない美酒の味を、セバスチャン監督は知っている。この映画を観た人は必ず、アドンコが飲みたくなるだろう。アドンコとカンフー映画の魅力に陶酔させるプロパガンダムービーとして、『アフリカン・カンフー・ナチス』はあなたの記憶に忘れ難く残るに違いない。

ヒトラーと東條英機は大戦後も生きていた!?『アフリカン・カンフー・ナチス』の舞台裏の画像4『アフリカン・カンフー・ナチス』
監督/セバスチャン・スタイン、ニンジャマン 脚本/セバスチャン・スタイン
出演/エリーシャ・オキエレ、マリスエル・ホッペ、秋元義人、ンケチ・チネドゥ、アンドリュース・メンサー、アマンダ・アチアー、ウォーカー・ベントル・ボアテング、クアク・アドゥ、セバスチャン・スタイン 配給/トランスフォーマー6月12日(土)より渋谷シアター・ イメージフォーラムほか全国順次公開 
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https://transformer.co.jp/m/akfn/

最終更新:2021/06/11 17:03
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