五輪アスリート「特別枠接種」にやっぱり“不具合発生”海外拠点アスリートの扱いで政府の対応に疑問
#東京五輪 #新型コロナウイルス #ワクチン接種 #不具合
6月1日から東京五輪の選手や関係者に新型コロナウイルスのワクチン接種が本格化する。ところが、わざわざ「特別枠」を準備されているにもかかわらず、不具合が発生。果たして、予定通り接種は完了するのだろうか――。
今回、問題が浮上したのは海外を拠点に活動している日本代表選手、あるいは候補選手たちのワクチン接種だという。5月にアメリカ製薬大手のファイザー社から五輪選手団に特別提供が決まった時にも、課題の1つとして挙がっていたのが海外に居住する選手たちのワクチン接種の問題だった。
「国内にいる選手も同じですが、基本的にワクチン接種可能な場所は、住民票を置いている地域でなければなりません。国内で合宿中、あるいは別の場所に拠点を置いている選手の接種問題もありましたが、最終的には都内にあるNTC(ナショナルトレーニングセンター)での接種に落ち着きました。厳重な警備体制を敷くことができ、ワクチンの保管にも手間がかからないのがその理由です」(五輪関係者)
一方で海外拠点の選手については「政府がどう対処するかが課題」とされていた。だが、ここにきて大会関係者が「対象外にする」と明かしていることが5月31日、一部で報道されたのだ。一時的に住民票を日本国内に置けば、問題は解決される見通しというが、まったくもって現実的ではない。
「ただでさえ、海外から日本へ帰国することさえ満足にできないのが今の現状です。その中で住民票をわざわざ移してワクチン接種する人がどこにいるんですか。今やアメリカではワクチン接種者が右肩下がりのため、懸賞をつけて接種を呼びかけているほどです。管轄の厚生労働省は一体、何をやっているのでしょうかね」(同)
五輪関係者が集まる会議の場でもこの件については対応を求める声があったという。別の五輪関係者は「今回の対象外の報道を見て、ああやっぱり無理だったね、というのが率直な感想。政府は五輪を強行開催したい割には、相変わらず杓子定規でしか物事を考えられないのですね。何も変わっていないし今後、間違いなくあちこちでトラブルが続出する。下手すれば大会が始まってからも続いて、グダグダな五輪期間となることさえ考えられます」としているが……。
アスリート用のコロナワクチン接種ですら、調整できない国のお粗末さ。国民が無関心になってしまうことが最も怖い結末だろう。
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