安倍政権「アベノマスク」、菅政権「GoToトラベル」に見るコロナ対策の”無策”
#週刊誌スクープ大賞
朝日新聞が社説で触れた“五輪中止”と高校野球への影響
ところで、ようやく朝日新聞(5月26日)が社説で「夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める」と打ち出した。
こういう以上、夏の甲子園も中止にすると思うが、まずは朝日の英断をよしとしたい。
米国務省は5月24日、日本での新型コロナウイルス感染者の急増を受け、渡航警戒レベルを最も厳しい「渡航中止の勧告」に引き上げた。
サンデー毎日で勤務医の労働組合「全国医師ユニオン」の植山直人代表は、「五輪を開催すれば、海外から来る数万人の選手団や関係者を介し、インド株やその他の変異株がどうしても入り、新たな“オリンピック株”が生まれかねません」と警鐘を乱打している。
開催を強行すれば、多民族の祭典ではなく、多種多様な変異株の見本市になりかねない。五輪閉会後、その変異株に襲われるのは日本人なのだ。
朝日新聞の社説に、私同様の疑問を持ったポストが、こう報じている。
「ただ、この突然の“転向”に困惑するのが高校野球関係者である。
『五輪は7月23日に開会し、パラリンピックの閉会式は9月5日。ちょうどその期間に重なる8月9日に開幕するのが、朝日新聞が主催する「夏の甲子園」です。社説であそこまではっきり大規模イベントの中止を求めた以上、本当に開催できるのか』(高野連関係者)
社説では〈無観客にしたとしても、ボランティアを含めると十数万規模の人間が集まり、活動し、終わればそれぞれの国や地元に戻る〉と指摘し、五輪が感染拡大につながるリスクに言及。今年3月のセンバツ高校野球(毎日新聞主催)は入場制限が行なわれたものの、大会期間を通じて約14万人の入場者数だった。
同社に見解を問うと、文書でこう回答した。
『東京オリンピック・パラリンピックと全国高等学校野球選手権大会では、外国からの選手や関係者、報道陣の流入の有無や、開催に伴う国内の医療機関、医療関係者への負担の大きさといった点で、事情が異なっていると考えています。
そうした点も踏まえ、今年の選手権大会の開催については現在、日本高等学校野球連盟とともに準備しながら新型コロナウイルス感染症の国内における状況を慎重に見極めています』
社会の公器たるメディアであり、大規模イベントのスポンサーや主催者でもある同社は、難しい舵取りを迫られている」(NEWSポストセブン5/31(月) 7:05配信より)
朝日新聞の「いい訳」には、私も納得しがたい。海外から選手や報道関係者が来ないから事情が異なるとは、それは屁理屈というものだ。
五輪も高校野球も中止しよう、そういえばいいのだ。このような二枚舌を使うから、読者が離れていく。
一面トップで「東京五輪中止せよ! 今夏の高校野球は中止する!」と打てばいいのだ。
そんな度胸は、今の朝日新聞にはないのだろうな。
これまでの新型コロナウイルスより感染力の強い、インドや南アフリカ型の変異株が流行の兆しを見せている。それに加えて深刻なのは、ワクチン接種を拒む人の増加だとニューズウイーク日本版が伝えている。
アメリカでは、秋までにワクチン接種を終える人は2億人から2億2500万人といわれているようだが、全体の30%ぐらいがワクチン接種を拒否しているそうだ。
州によっては接種者の中から抽選で1億円が当たるというクジを付けるところもあるが、それでも受けないと拒否している人たちの数は減らないようだ。
拒否する理由は様々で、忙しい、危機感がない、ワクチンの安全性に懸念がある、医療・公衆衛生当局は信用できない、ワクチンの危険性を大げさに語る陰謀論もあるようだ。
ニューズは、南米チリの事態を見ろという。すでに人口の40%がワクチン接種をしたのに、感染者が激増して過去最多を更新したのだ。ニューズはこう結ぶ。
「本当にウイルスの脅威を封じ込め、再びのパンデミックを防ぐには、もっと大規模で国際的な取り組みが必要だ」
インドからワシントンへの飛行時間はわずか15時間。このことを菅政権もIOCの五輪貴族たちも理解していない。
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