安倍政権「アベノマスク」、菅政権「GoToトラベル」に見るコロナ対策の”無策”
#週刊誌スクープ大賞
コロナワクチンをめぐる素朴な疑問と政権の“無策”
素朴な疑問である。なぜ、日本のワクチン国産化は遅れてしまったのか。
安倍政権で、くだらないアベノマスクに大枚を投じ、菅政権になって「GoToトラベル」などというバカげたものに3兆円近くもかけたのに、ワクチンの接種の遅れに対する危機感はほとんどなかったからだ。
トランプ大統領はいろいろ愚策も山ほどあったが、コロナ感染拡大の始まった時、ポンと1兆円をワクチン製造のために投じた。
これはトランプの功績であることは間違いない。
だが、いくら政権がバカでも、国産のコロナワクチンを開発しようという、先を見通した人間たちがいると、ポストが報じている。
第一三共は、ファイザーやモデルナと同じ「mRNA(メッセンジャーRNAワクチン)を開発しているそうである。
ここのワクチンがファイザーなどと違うところは、独自技術を使っているので、接種後の炎症が生じにくくなる利点があるという。これはファイザーやモデルナの「第二世代」ワクチンという位置づけで、高い有効性が期待されているという。
昨年6月、日本でいち早く臨床試験に着手したアンジェンスは「DANワクチン」の開発を目指しているそうである。
これは人工的に合成したコロナウイルスのDNAそのものを身体に打ち込み、免疫反応を呼び起こすワクチンで、国内で最も先行しているが、DNAワクチンはまだ世界で承認・実用化された例はないという。
KMバイオロジクスは「不活性ワクチン」の開発に挑んでいる。感染症や病原性を消失させたウイルスそのものを体内に注入して免疫反応を誘導するそうだ。
こういうやり方はもっも古いタイプのひとつで、安全性の面で信頼度が高いそうだが、欠点は、ウイルスそのものを培養するので時間がかかり、mRNAタイプより有効性が落ちる可能性があるという。
国産ワクチンの開発が遅れているのに、それでも実用化を急いでいるのは、関西福祉大学の勝田吉彰教授によると、
「新型コロナの流行は今年収束するとは限らない。これからインフルエンザワクチンのように毎年接種が必要になる可能性もある。
この先、さらなる変異型ウイルスが出てきて感染爆発が起きれば、再びワクチン不足になることも考えられます。
さらに今後、新たな感染症が発生することも考慮すれば、国内で開発・生産体制を整えておくことは必要不可欠です。
これまでは薬事承認のハードルが高く国産ワクチンの開発が遅れましたが、現在、政府は他国との大規模治験の仕組みづくりや薬事承認手続きの簡略化を進めている。
今後、予想よりも早く国産ワクチンが承認される可能性は十分あります」
日本には人材も技術もそこそこある。だが、政治にも省庁にも、製薬会社にも、将来を予見し、それに備えることができる人間がいない。その上、危機が来れば騒ぎたて、金切り声を上げ、国民総ヒステリーになるが、過ぎてしまえばあっという間に忘れ去り、教訓にしない国民性という大欠陥がある。今回のコロナ禍も、そうなることは間違いない。
あれだけの原発事故が起きながら、平気で再稼働させる国民なのだから。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事