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北川景子主演『リコカツ』“大人向けドラマ枠”なのに大人からツッコミ殺到?

『リコカツ』公式サイト
『リコカツ』公式サイトより

 5月28日に第7話が放送される『リコカツ』(TBS系)。これまで互いを想い合いながらもことあるごとにすれ違ってきた咲(北川景子)と紘一(永山瑛太)が、第6話でついに離婚届を提出、夫婦ではなくなってしまった。

 離婚届を提出するまでには、互いに寄り添い雨宿りをしたり、雨上がりに虹を見上げたり、2人の心が通いあう幸せなシーンが描かれていた。離婚前の最後の晩餐でも離婚する理由は100あると言いながらも、いざあげてみるとたった5つしか出てこなかった。しかも朝食はパン派だったとか、服がダサいとか、行きつけの店が大盛りすぎるとか、些細なことばかり。SNSには「そんなんで離婚するなんてもったいない」「もう一緒におったらええやん」などと言った声が溢れていた。

 さらに離婚届を提出したという紘一が咲に<もう君の夫ではない>と伝え、2人の離れがたい想いを表すように長い握手を交わし別れるラストシーンにも「辛すぎる」「あんなに切ない握手を見たことない」と多くの視聴者の涙を誘っていた。

レビューサイトでは辛辣な意見も…

 だがその一方で、ネット上のレビューサイトには同じ最後の晩餐シーンに「離婚の理由並べてたけど、仕事に関する肝心の所は2人とも出さなかった」などと冷静な意見も。確かに揺れ動いていた2人の気持ちが最終的に離婚へと動いてしまったのは、互いの職場への距離問題からだった。仲良く幸せそうなシーンの後に、本当に離婚してしまう急展開にも驚かされた。また咲に対しても「子供は欲しくないなら構わないが、多少なり子供が欲しいなら、妊娠・出産が最優先事項に自然と来るはず。子供を欲しいと思っている33・34歳の女性が選択する行動とは到底思えない」といったリアルで辛辣な意見が目立っていた。

 この温度差は、10代や20代といった若い世代が多いSNSと、それよりも年齢層が高めのレビューサイトという点からくるように感じる。『リコカツ』を純粋にラブストーリーとして楽しむことができるのは若い世代だけなのかもしれない。ある程度結婚や離婚がリアルな日常である世代にとっては、共働き家庭が抱える問題や離婚問題を描くなら、本質にまでしっかりと掘り下げてほしいと思うのではないだろうか。リアルな問題に非現実的な展開では共感が得られない。

“切ないラブストーリー”では大人向けドラマ枠に物足りない?

 そもそもTBS金曜10時枠は大人向けの重厚な作品が数多くヒットしてきた。胸キュンの切ないラブストーリーだけでは、どこか物足りない。紘一と咲の両親らそれぞれの熟年離婚問題、さらに第7話では咲の姉の子供がいる家庭の離婚問題も絡んできて、『リコカツ』のテーマは複層的だ。それらのテーマをテーブルの上に並べるのなら、しっかりと本質まで描き切ってほしいのだ。

 確かにすれ違う咲と紘一のラブストーリーは切ない。互いを大切に思う2人だからこそ復縁を願う視聴者も多く、今後の展開が気になるところだ。それぞれの離婚が現実のものとなり、リコカツが終わってしまった第7話。物語は後半戦。本作が記憶に残る良作となるか否かは、あと数話内でこの複層的なテーマをどう描ききるのかにかかっている。

■番組情報
金曜ドラマ『リコカツ』
TBS系・毎週金曜午後10時~
出演:北川景子、永山瑛太、高橋光臣、白洲 迅、宮崎美子、酒向 芳、三石琴乃、平田満 ほか
脚本:泉澤陽子
演出:坪井敏雄、鈴木早苗、韓 哲、小牧 桜
プロデューサー:植田博樹、吉藤芽衣
音楽:米津玄師
製作:TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/rikokatsu_tbs/

南沢けい子(ライター)

愛知県名古屋市生まれの食いしん坊ライター。休日はNetflixやAmazonプライムを駆使して邦画や洋画、海外ドラマを観まくるインドア派だが、Netflixオリジナルドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』に影響されて20インチのミニベロを購入。主人公の男の子たちになった気分でサイクリングロードを走るのが最近の楽しみ。

みなみさわけいこ

最終更新:2021/05/28 11:30
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