『家、ついて行ってイイですか？』家計のためにジャニーズを目指すイケメン少年の野望「好きなジャニーズは？」「人生的にはキムタク」

　5月19日放送の『家、ついて行ってイイですか？』（テレビ東京系）は、題して「夢に向かって飛べ！　波乱の人生SP」。ちなみに今回のゲストはジャニーズ Jr.の5人組グループ、HiHi Jets。彼らがいるという座組が後半のVTRでしっかりと生きた。

『家つい』ロケで初めて夫に打ち明けた壮絶な過去

　赤羽の商店街で番組スタッフが声を掛けたのは、仕事終わりに1杯飲んで今から帰宅しようとしていた主婦4人組だった。彼女らに「家、ついて行ってイイですか？」と切り出すと、ただ1人だけOKしてくれる女性がいた。

「私じゃなくて旦那がいつも（番組を）見てるんですけど、旦那が喜ぶんだったらいいかな」

　というわけで、この女性・ゆりさんが住む王子の家へ向かうことに。画面上部には「北区の美人妻30歳」というワクワクさせる文言がテロップに出ている。自宅到着後、マスクを外した彼女を見ると前評判も納得の美人っぷりだ。

部屋の奥へ行くと家族がいる模様。驚いた表情をしているのは5歳年下の25歳夫・けんたろうさんだ。

「えっ……こんにちは。……あーーっ、『家、ついて行ってイイですか？』だ。マジかよ！」

　ゆりさんはけんたろうさんに「友だちが来る」と伝えていたようで、番組ファンの夫をサプライズで喜ばせようとしていたのだ。あと、このご夫婦にはお子さんもいる。小学4年生、つまり9歳の娘さんだ。ん？　ご主人は25歳で娘さんは9歳……？

「私がバツイチで、そういうことです（笑）」（ゆりさん）

　3Kの家には物が溢れており、家の中はギュウギュウ。1つのベッド上に3人が川の字で寝ているという毎日だ。この寝方で疲れはとれるのだろうか……？　娘さんを見ると、心の底から楽しげなのだが。

「狭いところ好き。狭いほうがいい」（娘さん）

　3人とも仲がいい。何しろ、娘さんはけんたろうさんと一緒にお風呂に入っているというのだ。血は繋がっていないけど、絆の強さは問題なしである。

　家族円満の秘訣は、ゆりさんが作る料理か？　唐揚げをはじめとして、煮物やサラダなど品数は多く、どれも美味しそうなものばかりだ。特に、唐揚げは母親直伝の逸品である。

「うちの家族、みんな母親の唐揚げが好きで。4人兄弟で兄が3人。母も離婚しちゃってるんで、私も母子家庭。次男はお寿司屋さんでバイクで配達してました。余ったものをお土産に持ってきてくれて。普通の家庭だったらお父さんにしてもらってることを、お兄ちゃんたちがしてくれてました」（ゆりさん）

「配達してました」と過去形なのはなぜだろう……？　娘さんの就寝後、話題は思わぬ方向へと突入する。棚の上を見るとギターのピックが置いてあるのだ。これはゆりさんの物らしい。彼女の趣味はギターなのか？

「2番目のお兄ちゃんがギターをやってて。なんか捨てられなくて、勝手に取っといてるみたいな（笑）。形見じゃないけど……」（ゆりさん）

　ゆりさんが中学3年の頃、次男のお兄さんは亡くなったという。

「事故です。交通事故です……泣いちゃう。実は、けんたろうにも言えてないことが本当はあって。誰にも言ってないんですけど、本当は事故じゃないんですよ。初めてお兄ちゃんの話をしたときに、とっさに『事故』って。本当は自分で首吊っちゃった（泣）」（ゆりさん）

　けんたろうさんの顔を見ると、明らかに動揺している。それはそうだろう。親族の自殺を隠されていたのだ。ショックに違いない。

　それだけじゃない。今まで打ち明けられていない事実を、よりにもよってカメラの前で告白された。どう考えても、2人だけのときに打ち明けるのが正解だ。全国放送なのだし、娘さんも可哀想である。

　でも、ゆりさんの苦しみもわかる。ずっと言い出せず、きっかけを窺っていたのだろう。「旦那が喜ぶ」という理由でスタッフを招き入れたが、本当はこれをきっかけに秘密を伝えようと思ったのかもしれない。「色々聞いちゃってごめんなさい」とスタッフは謝罪したが、話し始めたのはゆりさんのほうからである。彼女はあくまで自発的に、夫に過去を伝えようと決心していた。あからさまに動揺していたけんたろうさんも、ようやく気を取り直していた。

「これからもずっと（妻を）支えていきたい。（前の夫の）何倍も幸せにしますって感じですかね」（けんたろうさん）

　壮絶な過去を抱えていたとしても、周囲に悟られることなく頑張って生きている人は少なくない。“普通”の家庭を築くのは案外難しいものだ。お兄さんの分までこの家族には幸せな日々を送ってほしい。