五輪聖火リレー続々辞退――最大の問題はスポンサーの「露出大幅減」だった
#東京五輪 #聖火リレー #スポンサー
今週、聖火リレーが行われる鳥取県の平井伸治知事が、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から著名人のリレー参加を要請していることに、関係者の間で動揺が広がっている。
21日に日吉津村を走る予定だったお笑いコンビ・ガンバレルーヤのまひろも辞退を発表。コンビで共有している公式インスタグラムでは走行ルートが公道ではなく「人がいない場所を走ると聞いていた」というが、実際には一部で公道を走ると誤解される報道があったことを確認。その上で「私が走ることで大切な地元の皆様にご心配、ご迷惑をお掛けする可能性が多少でもあることは本意ではない」として「走ることへの不安を覚えた」と辞退理由を明かした。
聖火リレーを担当する現場関係者は「同県ではまひろと同じく、地元出身のお笑いタレント・イモトアヤコやバルセロナ五輪マラソン銀メダリストの森下広一氏がリレー走者として選ばれていましたが、いずれも辞退を発表しています。五輪聖火リレーの目的の1つは、各地の文化や名所を走ってアピールすること。絶好の宣伝の機会を自治体トップが止めている重さを政府も理解してもらいたいところですけどね」と話す。
3月下旬から始まった聖火リレーを巡っては運営の不備をはじめ、スタッフのコロナ感染、沿道の見学者の密集問題などあらゆる事態が発生したが今、最も問題なのは露出の急激な低下だという。
「聖火リレーは自治体枠、スポンサー枠などがあり、それぞれが走者を選考して走らせる予定でした。ところが、これだけ問題になった上、辞退者も続出している。そうすると予定していたメディアへの露出が無くなっています。聖火リレーが通過する前には世界展開している大手飲料メーカーのキャラバンカーが走るなど、スポンサーのPRの場にもなっていますが、それも話題にすらなっていません。巨額の協賛金を払ったのに回収できないとすれば、企業からすると失敗の部類になる。何とか露出を増やしたいところですが、仮に増えても今度は『コロナ禍で五輪推進派企業なのか』と批判の的になってしまう。企業の担当者はもちろん、運営関係者もかなり頭を悩ませています」(同)
コロナ禍を全く想定していない中での「露出ありき」で全てが計画され、実行に移された聖火リレー。今後注目集めるのは打ち切りのタイミングなのかもしれない。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事