ザ・マミィ林田と相方のファッション──「酒井さんはああいう感じなのにちゃんと清潔感があるんです」
#お笑い #芸人 #ザ・マミィ #コント #第7世代 #林田洋平 #酒井貴士
──第7世代のコント師・ザ・マミィの林田洋平が綴る、ちょっと変わった相方にまつわる四方山話。
#3 ファッションモンスター
僕は、電車移動が大好きだ。
できれば新幹線。できれば2時間以上。
電車オタクというわけでも、旅行好きというわけでもない。
車窓からの景色が好きなわけでもない。
その2時間程の時間、“そこにいるしかない状況”に追い込まれるのが好きなのだ。
移動中にできることなんかたかが知れている。
寝るかネタ考えるかゲームするか動画観るかご飯食べるか。
たったの5択。
このシンプルさが良い。
会社に勤めているわけでもない僕たちは、基本的に毎日自由に時間を使える。
もっと売れに売れたら分刻みのスケジュールを与えられて、ある程度行動が制限されるだろうが、現状、僕はとても自由で毎分毎秒、無限の選択肢を与えられている。
趣味もないし、コロナ禍だし。
無限が苦しい。
これはどこかで誰かがたしか言ってたのだが、人間というのは選択肢が増えれば増えるほど判断能力を失っていき、最終的には選択することさえやめてしまうらしい。
みんな無限は苦しいんだと、ホッと胸をなで下ろす。
その点、移動中はとてもシンプルな上に、ちょっと選ばせてもくれる。
それ以外のことはできっこないんだと諦めさせてくれる。
寝て過ごしたって、その間に目的地に移動できている。
ネタを考えて、たとえ何も思いつかなくたって、その間に目的地に移動できている。
朝、喫茶店に入って、収穫無しで、夜、喫茶店から出て絶望するのとは違う。
移動できてたからいいかと自分を許せる。
その時間には明らかに意義がある。
しかも車窓から見える景色は美しかったりするしで、
本当、移動、最高。
これからもずっと移動してたい。
さて、こちら日刊イドーのコラムではありませんので、そろそろ本題に移ろうかと思います。
相方酒井の観察日記。
もちろん移動中に書いております。
と、言いたいところですが、近頃の移動はほとんどYouTubeで陸上競技(主に短距離走) (3年に1回くらい急にハマる時期がある)(リレー観て泣く)(末續のパリで泣く)の鑑賞に費やしてますので、 固定中に書いております。
最近の酒井さんは、とてもファッションモンスター。
もう会う度に新しい服を着ているし、インスタグラムでは自分が着ている服の上に丁寧にファッションブランドのリンクをタグ付けするというファッションっぷり。
普段、 クズだ借金だ空き巣顔だとイジられる彼からは想像もつかないかと思われますが、彼は本気のよう。
先日「僕は渡辺直美さんのようなファッションアイコンになって、自分と同じようにクズだなんだと蔑まれている人たちの先導者になりたいんだ。」的なことをヒゲを触りながら言っていました。
本気のよう。
ま、よくよく考えてみれば、彼は東京は目黒区出身のシティボーイ。
ライブなどに連れて来る友人らを見ても、ツバ広の帽子を被っていたり、腕にシルバーアクセをつけていたりという、見事なファッションっぷりです。
長崎の田舎から出てきた僕と比べても、明らかにファッション寄りの環境で育ったファッション人間なのです。
そりゃ、昔、現場にサングラスをかけて来た酒井さんに、売れてない若手芸人がサングラスして現場入りするというボケだと思ってツッコんだとき、変な空気になるよね。
ただただファッションだったんだもんね。
サングラスをかけることをボケだと思う異常な世界に住んでいたのは僕だったね。
ナイスファッション。
ちなみに、僕はこれまで、テレビなどで「キャラがブレている」というニュアンスで彼のファッションっぷりを指摘する機会があったのですが、これはあくまでも世間的なキャラクターとの乖離があるよ、と言いたいだけで、実際のところ、いいじゃんいいじゃんって感じです。
キレイな服を着ている人が好きです。
酒井さんの強みって、ああいう感じなのにちゃんと清潔感があるところだと思っています。
タバコをたくさん吸う分、めちゃくちゃ歯磨きしますし。
肌もキレイですし。
ヒゲもやわらかくて、丸々と大きくなった腹もツルンとしてますし。
これからも彼のファッションを1番近くで応援していこうと思います。
そして、僕も彼のファッションパッションに少しでも近づけるよう、日々ファイトファッション。
まずは自分の身につけている服のブランドをインスタグラムにタグ付けするところから始めよう。
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