カンニング竹山の“フジテレビしぐさ”に感じるモヤモヤ
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「カッコつけちゃうかもしんないけど、アーティストかもしんない」
11日の『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で、恒例企画の1つである芸人2人のサシ飲みトークが放送されていた。同企画は、スタッフもいない撮影カメラだけの空間で、芸人同士が芸談や悩みなどを真剣に語り合うところが見どころだ。
今回サシ飲みしていたのは堀内健(ネプチューン)と吉村崇(平成ノブシコブシ)。自由奔放なキャラクターに見えるホリケンが、芸人の“裏側”を暴こうとする最近のバラエティの傾向に「なぜ今の人たちは暴こうとすんのよ」と疑問を呈しつつも、企画を成立させることに定評がある(という形でそれこそ芸人の裏側を語る番組でよく名前が出てくる)ノブコブ・吉村のキャラクターとトークの導きもありながら、ちょっとずつ”裏側”を語っていた。
たとえばこんなシーン。吉村いわく、芸人には笑いの質を重視する人と、量を重視する人の2タイプある。で、吉村は量のタイプ。笑いのとり方は二の次で、「ケツ出そうが何出そうがウケるのが一番好き」だと語る。これに堀内が「じゃあ俺とちょっと違うわ」と反応。これに「え? 一緒の人でしょ?」と吉村が食いつくと、その導きでホリケンは語り始める。
「笑いももちろんほしいけど、自分のやりたいことをやりたい。カッコつけちゃうかもしんないけど、アーティストかもしんない。すっげぇウケても、『恥ずかしいな』とか『もうなんだよこれ』っていうので笑いをとっても嬉しくないかもしんない」
真面目な芸談をする機会が少ないホリケンの、笑いに対するスタンス。それが吉村との対比でくっきりと浮かび上がったサシ飲みだった。
にしても、浮いていた。何がってホリケンの「アーティストかもしんない」という言葉が。これ、ボケだったんじゃないだろうか。いくら酔ってても自分から真面目に「アーティスト」とは言わないだろう。が、吉村はツッコまずスルー。VTRを見ていたスタジオでは笑いが軽く起こっていたけれど、ツッコんで笑いにするという感じではなく「アーティスト」発言は“いい話”の中に埋没していった。
芸人の“裏側”を聞く。それはとても面白いことではあるし、こんな記事を書いている私のような人間にはありがたくもあるのだけれど、そんな建て付けが「いまそんなのいらない」と枠外に押し出してしまうものも多々あるのだろう。
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