カンニング竹山の“フジテレビしぐさ”に感じるモヤモヤ
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カンニング竹山「やっぱフジテレビだな!」
9日の『お笑いオムニバスGP』(フジテレビ系)。「お笑いのあらゆるジャンルの優勝を決める大型番組」と銘打ってスタートした同番組は、新旧3つのフジテレビの番組のテイストを組み合わせたコーナーからなっていた。
で、2つ目にお送りされていたコーナー「ドッキリツッコミGP」は、『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』の枠組みを援用したもの。ドッキリにかけられた芸人たちのツッコミワードの切れ味を審査するという企画だ。そこでエントリーさせられていた芸人の1人が、カンニング竹山だった。
ドッキリは少しひねってある。落とし穴も単純に落とすのではなく、まずは膝ぐらいまでの浅い落とし穴に落とす。予想外の浅さに竹山は、キレ気味に「コンプライアンス守りすぎ! 穴が気つかいすぎ、世の中に!」とツッコミを入れた。しかし、続けて落とされたのは、通常以上に深い落とし穴。ここで竹山は叫んだ。
「やっぱフジテレビだな!」
しっかりとキツめのドッキリを仕掛けるところに“バラエティのフジ”の矜持のようなものを感じた、ということだろうか。
世間の顔色をうかがわない。ご時世に合わさない――。『とんねるずのみなさんのおかげでした』や『めちゃ×2イケてるッ!』が最終回に向かっていたころのフジテレビのバラエティでは、そういったスタンスがよくアピールされていたように思う。ただ、「世間の顔色」もいろいろだ。コンプライアンスを守れ、という顔色もあれば、コンプライアンスなんて堅苦しい、という顔色もある。当時しきりにアピールされていた「世間の顔色をうかがわない」というスタンスは、後者の世間の顔色をうかがっていただけだろう、といま振り返れば思う。
そんな“フジテレビしぐさ”とでも言えるようなもののわかりやすい事例を、今回久しぶりに見た。幾ばくかの懐かしさとともに、やっぱフジテレビだな、と感じた。あと、こういった“フジテレビしぐさ”をさせるとカンニング竹山以上の見事な仕事ができる芸人はいない。
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