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中村倫也と芳根京子がチョイ役…『コントが始まる』若手実力派を総動員しても伸びない理由

『コントが始まる』公式サイトより

 現在放送中の土曜ドラマ『コントが始まる』(日本テレビ系)の視聴率が低迷している。今のところ、初回放送8.9%(ビデオリサーチ調べ・関東地区/以下同)で発進してから右肩下がりで、5月8日に放送された第4話では7.1%となってしまった。

 視聴率が伸び悩む『コントが始まる』だが、キャストには主役級の俳優が勢ぞろいしている。主演は、若手で一番勢いがあると言っても過言ではない菅田将暉。主要キャストには神木隆之介有村架純仲野太賀古川琴音。そして、仲野演じる潤平の彼女役として芳根京子、中村倫也に至ってはマネージャーという“チョイ役”で出演しているのだ。

 これだけの豪華キャストを総動員しても視聴率が伸びないのは、いったいなぜだろうか。視聴者の声をリサーチしていくと、どうやらその一因は「リアリティのなさ」にあるようだ。

“売れない芸人”という設定ならではの悲壮感が薄い

 春斗(菅田)と瞬太(神木)と潤平(仲野)は、それぞれアルバイトをしながら東京のアパートで3人暮らしをしている。毎日缶ビールを飲み、たまにファミレスや居酒屋、スナックに行ったりもする彼ら。その生活は決して金銭的に困っているようには見えず、どちらかといえば豊かな部類に入るのかもしれない。なんにせよ、20代後半の売れない芸人ならではの、貧乏で湿っぽい悲壮感がさほど感じられないのだ。

 視聴者からは「いくらシェアハウスとはいえ、売れない芸人が東京でこんな生活できる?」「28歳崖っぷちという設定を活かしきれていない」という声も。実際に東京で夢を追ったことがある人にとっては、少々リアリティのない演出に思えてしまったのかもしれない。

ドラマの主軸となる“崖っぷち感”が役者頼みになっている?

 役者の演技については申し分ない。菅田演じる春斗はリーダーの責任感からくる陰気臭さをまとっているし、有村演じるヒロイン・中浜については笑顔の時すらも不幸な過去があることが伝わってくる。ただ、崖っぷちに立たされているはずの彼らの生活が、さほど崖っぷちではないのだ。あくまでもドラマだからなのか、暗くなりすぎないようにあえてそうしているのかは定かでないが、人生の岐路に立たされた若者の苦悩や葛藤の演出が、役者頼みになっている印象だ。

 いよいよ6%台が目前に迫ってきた『コントが始まる』。物語も折り返し地点に差し掛かった。ここからV字回復を見せることはできるのだろうか。

■番組情報
土曜ドラマ『コントが始まる』
日本テレビ系毎週土曜22時~
出演:菅田将暉、有村架純、神木隆之介、仲野太賀、古川琴音、鈴木浩介、伊武雅刀、松田ゆう姫、明日海りお、小野莉奈、米倉れいあ(821)ほか
主題歌:あいみょん「愛を知るまでは」(unBORDE / Warner Music Japan)
音楽:松本晃彦
脚本:金子茂樹
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:福井雄太、松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)
演出:猪股隆一、金井紘(storyboard)
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/conpaji/

早乙女りこ(ライター)

東京生まれ神奈川育ちのフリーライター。映画・ドラマはジャンル問わず幅広く鑑賞しており、物語の展開を予想したり、役者の演技を複数作品で見比べたりすることが趣味。

さおとめりこ

最終更新:2021/05/15 13:00
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