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やさしいズ「牛丼最強理論」は論破不可能!?「いや、まだ“牛丼の人”って言われるようになってないので」【インタビュー】

やさしいズ「牛丼最強理論」は論破不可能!?「いや、まだ牛丼の人って言われるようになってないので」【インタビュー】の画像1
牛丼を元気に食らうやさしいズのお2人。(左)ツッコミの佐伯元輝さん/(右)ボケのタイさん

「牛丼最強理論」――現在注目を集めている、吉本興業所属のお笑いコンビ・やさしいズによるコントのタイトルだ。

 その内容は、もともと知人から銀座の寿司をごちそうになるという予定があったにもかかわらず、身近な牛丼屋へ行くことを選んだ男が「なぜ、牛丼は最強なのか?」という持論を展開するというもの。

 タダ飯にありつけるとなれば、牛丼よりもが張る銀座の寿司を選ぶほうが自然のように思えるのだが、ホワイトボード上へスラスラと書き出される方程式とともに展開されるその理論は、聞くとどこか納得させられてしまうような思わぬ説得力がある。

 そんな「牛丼最強理論」を持ちネタとするやさしいズお2人の、牛丼へ向けられた、ただならぬ熱意について聞いた。

――「牛丼最強理論」、YouTube上ですでに182万回以上(5月12日時点)再生されるほどの注目度ですが、このネタはどのように思いついたものなんですか?

タイ「もともとは、僕が実際に寿司と牛丼を同時に『おごるよ』と誘われて板挟みにあったときに、牛丼をとる奴がいたらどんな理論で牛丼のほうを選ぶだろうって考えたところから始まりました」

――コント中に佐伯さんも「寿司と牛丼なら絶対寿司行くでしょ!」とツッコんでいますが、視聴者側としても“牛丼をとる奴”の理論が気になって見入るうちに、なんだか納得させられてしまう内容ですよね。

タイ「そうなんです。自分でも、“寿司をとる奴”をどう言い負かすか考えながらネタを書いていくうちに、あれ? この理論は意外と成立してるぞという気になってきて」

――佐伯さんは、タイさんの考えた理論を聞いていかがでしたか?

佐伯「それでも、もしおごってもらえるなら僕は寿司を選ぶな……と思いました。牛丼は普段からガンガン食べてますから!」

――(笑)。コントの役割通りですね。

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タイさん

タイ「でも実際、牛丼ってマジですごいじゃないですか。あのコントの中で語ってる牛丼への熱意って、自分が普段から抱いてるものなんですよ。特にコロナ禍で遠出ができなくなって、近所の牛丼屋に物すごいペースで行くようになったんですけど、牛丼って380円なのにめちゃくちゃ美味しいし、メニューもいっぱいあるからなかなか飽きがこないんです」

――期間限定メニューも売り出されていたりしますし。

タイ「そうそう。自炊したら、なんだかんだで40分くらいはかかるわけでしょう。なのに飯食うのって5分で終わっちゃうわけですよ。そういうことを考えると、食う時間と同じくらい短時間で出来上がって美味しくて安くて腹いっぱいになれる牛丼は最強です」

――そう考えると、「牛丼最強理論」がより最強になってきますね。

タイ「そこまで考えすぎちゃうと笑えなくなっちゃいそうですけど」

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佐伯さん

佐伯「ネタとしてはマズいね」

――(笑)。そもそもこのネタって、いつ作られたものなんですか?

タイ「2020年の2月くらいなので、ちょうどコロナの感染拡大がニュースで報道され始めたあたりですね。その後に予定されてた単独ライブでこのネタをやろうと考えていたんですけど、結局中止になってしまって」

――そんな背景があったんですか。コロナの影響で多くのイベントがなくなってしまったりしていますが、やさしいズさんのライブも無観客での配信になったりしていますよね。そういった変化は、ネタにも影響があるのでしょうか?

タイ「そうですね。今まで目の前にお客さんがいる環境でネタをやったりしゃべったりしていましたけど、配信だと演者だけなんで、芸人たちだけが共有してる“おもしろゾーン”に突き進んでしまいがちっていうのが、コロナ禍の芸人同士のあるあるみたいになっているんじゃないかと思います」

――オフラインでは踏み入れないゾーンがあるのですね。

タイ「やっぱり、お客さんを目の前にしていると『このままではスベるな』って踏みとどまるものなんですけど、オンライン配信だとそこの判定がある意味くるってくるんじゃないのかなと。そういう中で何かしら新しいノリみたいなのが生まれそうな気がしつつ、『これでお金とって大丈夫なのかな?』みたいな不安もありますけどね(笑)。なので、基本はちゃんとしたネタを見せるっていうのが前提であることが大事だと思いながらやってます」

佐伯「ある程度、自分たちの人となりをわかってもらった上じゃないとできないノリもあるしね」

タイ「やっぱり最初は無観客でネタ見せする気恥ずかしさはあったけど、どんどん慣れていくなかで『目の前に誰もいないんだから、誰にも伝わらなかったとしても何か新しいことやってみる』っていう選択肢をとる芸人も増えていると思いますね。それはそれで、コロナ禍限定のネタのあり方だと割り切るのも一つの手だと、自分は考えてます」

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