「新しいカギ」すでに売れてるチョコプラ霜降りハナコが起用された狙いを芸人が分析! 正統派「テレビコント」の系譜を継げるか?
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『新しいカギ』でのメンバーの魅力
本来フジテレビのこの枠では、“ニュースターを排出する”という役割も担っていた。上記にあげている数々の伝説的番組のレギュラーメンバーは、今でこそお笑い界の重鎮ばかりだが、当時はいち若手の枠にいた芸人も少なくない。
しかし今回は、既にお茶の間の人気者となったメンバーで構成されているところもポイントといえそうだ。ここにもフジテレビの本気が感じられる。
それというのも、今回の路線では「番組でニュースターを生み出す」のではなく、「今いるスターたちの、代表作を作る」という路線に近い。既に人気のある若手芸人たちを起用して番組の人気を堅いものにし、番組を継続しながら芸人と番組を大きく育てて、『新しいカギ』をそのスター達の看板番組にしていくという狙いを感じた。
現在、テレビ製作費の削減が続いていると言われる中、最良の一手で、“実際そうなるんじゃないか”というくらい、番組のクオリティは高かった。
そしてその期待に十二分に応える仕事をしているのが、個性豊かな番組レギュラーメンバーだ。お笑いファンならずとも、次世代を担う芸人として十分認知されている、超実力派若手芸人たちである。
ここでは番組内での、彼らの魅力に一言ずつ触れてみよう。
【チョコレートプラネット】
レギュラーメンバーの中で芸歴が一番長く、演技力やどの状況からでも笑いに持っていく能力がズバ抜けている。その演技力・笑いの嗅覚の高さから彼らが現場をリードする場面も多く、とにかくやりたい放題で笑いを取っていた。随所にアドリブを入れたり、仕切りから裏回しまで、とにかく何でもこなす『新しいカギ』のリーダー格的存在と見えた。
【霜降り明星】
せいやはチョコレートプラネット松尾と2人で、ものまね一本のコントを成立させる程、芸のクオリティが高い。また粗品のツッコミをベースとしたコーナー企画もあり、各々のポテンシャルに起因したネタ・コーナーで、魅力を発揮した。また、コーナー企画では粗品がMCをする場合が多く、仕切り進行も担当している。
【ハナコ】
「キングオブコント2018」は伊達じゃない。コント番組では、自分達にあった台本でないと魅力が発揮できず、ともすれば笑いの量すら半減する芸人も多い中、彼らはオールマイティにどんな台本・役柄でもこなせている。粗品が少しクセのあるツッコミをする分、その対比で正統派のツッコミが欲しいコントでは、秋山がその実力を発揮していた。
現在、テレビ各局では単発でテレビコントの番組が放送されており、『新しいカギ』の評判次第では、ブームが巻き起こりそれらがレギュラー化される可能性も多いにある。
ここ数年は、テレビ製作費減少のため製作費があまりかからないトーク番組が乱立。結果、ネタで関係性やキャラ紹介が既にされていてトーク番組に使いやすい漫才師たちが偏重されてきた。
そのような時勢に対し、他番組でオードリーの若林正恭がこう、本音を語っていた。
「自分が若手時代、好きではない番組をやる時、『こういう仕事を経れば、いつかコント番組が持てる』と言われて我慢してやってきた。しかし、自分の時代にはこなかった……『時代』がある。」
どんなにやりたくても、時代がそぐわなければ芸人が番組でコントを行う事はできない。「時代」を作れるか。『新しいカギ』は、新しいコント時代の先駆けになって欲しい。
※文中、敬称略。
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