コント番組が乱立しすぎて区別がつかない!?「新しい波」を引きずるフジ、Z世代狙いのテレ朝、『有吉の壁』チームで挑む日テレ
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「テレビコントはもうできない」と言われていた時代
ユージ 一方で日テレは『笑う心臓』を含む深夜の特番 『真夜中のお笑いたち』を放送しています。『有吉の壁』のチームが手がけていて、「フジテレビのようなスタッフの“お笑い班”みたいなものが、日テレは色が薄いじゃないですか」と語っていました(マイナビニュース21年3月31日掲載「日テレにも“お笑い班”を! 『真夜中のお笑いたち』制作者が実感する「贅沢・刺激・憧れ」」)。僕は今回挙げたコント番組の中だと『笑う心臓』が一番おもしろかったですね。
タカ えっ、本当ですか。シソンヌ、空気階段、マヂカルラブリー、ニッポンの社長と豪華なメンバーだったけど、だからこそもっとやれたのでは? と思ってました。
ユージ そう思うところももちろんあるんですが、それぞれがライブでやっているようなネタの発想がそのままテレビコントになっているのが良かったです。ネタ自体はテレビの画に適したものにしながら、発想がテレビ的なベタになっていないというか。
タカ あぁ、たしかに恋愛相談とかそういうベタさではなかったですね。順番的にも後発だったから、ほかのコント番組を観てからこれを観ると安定感はあるかもしれません。
ユージ それにしても、一時期「テレビコントはもうできない」なんて言われていたのが嘘みたいな状況になりましたね。
タカ そうですね。松本人志ですらコント番組はできなくて、ずっと『LIFE!~人生に捧げるコント~』(NHK)くらいしかなかったのに。
ユージ 「コント師のほうが売れるのが大変」とも言われていたけど、今や漫才師のほうが大変そうです。
タカ 漫才師だけで番組はつくりづらいだろうし、テレビで使われやすいのはコント師になってきてますね。みんな演技もできるし。
ユージ 『あちこちオードリー』(テレ東/21年4月14日放送回)でシソンヌ長谷川が言っていたように、賞レースでいうと『M-1』より『キングオブコント』のほうが一段落ちるのに、逆転現象が起こっているのは興味深いです。ロケが難しい今、しばらくはこの流れが続きそうですね。
タカ 『あちこちオードリー』のその回で、若林が「(若い頃)『これやってたら未来でコント番組できる日がくるんだから』って言われてたの。俺らじゃない奴にきた」と言っていて、おもしろかったけどかわいそうでもありました。若林は「もう今は思わない」とも言ってましたが、複雑な感情を抱いている狭間の世代はきっといるんでしょうね。
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