ふかわりょうと岡本夏生の“汚泥”裁判だけじゃない! 前代未聞の対決を描いたU-NEXT配信作品3本
#U-NEXT #リベンジ・マッチ #レディ・ガイ #バーバラと心の巨人
コロナ過の中、今年のGWは3度目の緊急事態宣言が出され、4都府県の映画館が軒並み休業に。映画のコラムを書いている筆者はたまったものではありません。商売あがったりだよ!そのせいかまるで盛り上がらないGWでしたが、そのさなかに飛び込んできた話題はタレント、ふかわりょうと岡本夏生が争った民事裁判。
2016年にイベントで共演する予定だった二人だが直前に岡本が音信不通になり、当日は会場に現れたものの、二人の話はまったくかみ合わず。そこで、場を和ませようとした(と主張する)ふかわが、岡本を押し倒して3度もキスをしたことに対して、わいせつ行為だとするこの訴え。岡本側が請求した金額は、なんと一円。ふかわも岡本がブログでキス行為を批判したことに対して名誉棄損を訴えており、こちらの請求も一円。前代未聞(?の)一円請求裁判劇場となっているわけだ。
ここまで来ると精神的苦痛であるとかどうとかより、お互い許せない、譲れないものがあるのだろう。今回ご紹介するのは、そんな前代未聞の対決を描いた映画だ。
老齢のボクサー同士が30年来の遺恨を晴らすべく対決する『リベンジ・マッチ』は『レイジング・ブル』のロバート・デ・二ーロ、『ロッキー』のシルベスター・スタローンという共にボクシング映画の傑作を持つ二人がリングで激突!二人の間には恋人を取り合った、という私的な遺恨があるのだが「60を超えた初老の対決なんか見たくないよ!」と完全に世間が白けているというのがふかわと岡本の件にも似ている。誰も盛り上がってないもんね。肝心の試合はお互いグロッキーになったところを助け起こされながら延々と最終ラウンドへもつれ込むという展開で、互いの意地が倒れることを許さないというのも一円訴訟に似ていると言えなくもない?
男臭いハードボイルドな作風で知られる巨匠、ウォルター・ヒル監督が珍しく女性を主人公にした『レディ・ガイ』は女性ながら男らしいアクションで人気のあるミシェル・ロドリゲスが主役なのだが、彼女が演じるのはなんと「男性の殺し屋」!殺し屋に始末された男の遺族、シガニー・ウィーバーの復讐によって女性に性転換させられる、とんでもない設定。ロドリゲスは特殊メイクで男性の時も自分で演じているのだが、これが……男装した女性にしか見えない。
復讐のために相手を性転換させる、というのもよくわからないのだが、ヒル監督はこの理解に苦しむアイデアを何十年も温めていたという(おかげでアクションの演出は70年代風。2010年代の映画とは思えない)。岡本とふかわのようにゆずれないものがあったんだろうか!?
一風変わったファンタジー映画『バーバラと心の巨人』は夢見がちな少女、バーバラ(演じたマディソン・ウルフの文系少女風ルックスがとにかくキュート!)の前代未聞の戦いの物語だ。彼女は世界を破滅させようとする巨人との戦いに備えている。罠を張り、手製の武器をポシェットに封印している。やがて訪れる決戦の日のために。そんなバーバラを学校中が変人扱いし、実の家族ですら持て余している。
実際には巨人など存在せず、彼女にとって大切な家族との別れを勝つことのできない巨人に擬えているというクライマックスになるわけだが誰にも共感してもらえない孤独な戦い、今回の二人に似てますね。
孤独な前代未聞の戦いを描いた3本はU-NEXTで絶賛配信中。あなたもいつか訪れる戦いに備えましょう。何年もかけて得られたのが一円なんて、お金と時間の無駄だって? 金銭には代えられない「何か」のために2人は戦ったんだと思うよ!
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