『チコちゃんに叱られる!』セブンイレブン「ステルス値上げ」の元祖? 徳川家斉のマル秘政策
#セブンイレブン #木村多江
「シャボン玉」役を演じる木村多江の狂気
この日3つ目のテーマは、「なんでシャボン玉は丸いの?」である。表面積が最小になるのが球体だからだろうか? ちなみに、徹子の回答は以下。
徹子 「地球も丸いじゃない? だから、ああいうものは全部丸いの」
チコちゃん 「はい、わかりました。ありがとうございました」
筆者の回答も徹子の回答も、もちろん間違いだ。チコちゃんが発表した正解は「水分子同士が引っ張り合ったあげく丸く収まるから」だった。
詳しく教えてくれるのは、東京理科大学物理学科教授・川村康文先生だ。最初に言及するのは、界面活性剤という石鹸の分子である。薄い界面活性剤入りの水の膜で、シャボン玉の層だ。シャボン玉は水と界面活性剤という石鹸や洗剤の成分でできている。洗剤の成分には“水とくっつきたがるところ”と“水から離れたがるところ”がある。洗剤を水の中に入れると、水とくっ付きたがる部分が水のほうへ、水から離れたがる部分は空気のほうへと向きを揃えて水面に集まる。この状態でストローで息を吹き込むと、空気に押されたシャボン玉は薄く大きくなっていき、やがて丸くなってストローから離れる。じゃあ、シャボン玉が丸い理由は何なのか?
「ちょっと理屈っぽい話なので、芝居仕立てでご覧ください」(川村先生)
ここで始まったのは、NHKひとり舞台「シャボン玉の一生」だ。この番組におけるひとり舞台担当と言えば、木村多江しかいないだろう。
「私はシャボン玉!」(木村)
怖すぎる。いきなり、「私はシャボン玉」と言い出した。狂気のひとり芝居、狂気に満ちたシャボン玉が見られそうだ。
「ねえ! なんで私が生まれるか知ってる? 私のお母様、お水。お母様は家族の絆を大切にする愛情に溢れた人で、何よりも離れることを恐れる束縛の強い女性だったわ。そしてお父様、界面活性剤。束縛の強いお母様を優しく包み込む器の大きい人」
「そうそう、何で私が丸いのか、それを知りたいんでしょ? それは、あなたのせい。命を吹き込んでくれた無邪気なあなたのせい」(木村)
水分子はお互いに引っ張り合う力が強い。シャボン玉が浮かんでいるときに上も横も四方八方均等に引っ張り合うので、角のない丸い球体になるのだ。
「ま~るくなった私。あなたの温かい吐息で大空に飛び立つの。あー、眩しい! 太陽の光をまとった私は同じものが2つとない変幻自在なドレスで輝くの。素敵でしょ、見てー! 七色に輝く私を見てー! アハハハハハハハハ」(木村)
シャボン玉は場所によって厚みが違うので、輝き方にむらができるのだ。
「ああ、なんて気持ちのいい風でしょう。どこまでも高く飛んで行けそうだわ! あらあら、あなたったら私の妹たちをたくさん作っちゃって。あたしを捕まえてごらん。アハハハ、アハハハ、アハハハ、アハハハ!」
しかし、妹たちのシャボン玉(新しく作ったシャボン玉)はいきなり割れてしまった。空気中の塵に当たると、シャボン玉は衝撃で壊れてしまうのだ。
妹シャボン玉 「助けてー、お姉様!」
姉シャボン玉 「どうなさったの?」
妹シャボン玉 「乾く……乾く!」
シャボン玉はじきに蒸発していくので、最後は割れる運命にある。
「水分がなくなってしまったのね。今日は乾燥しているから……! 可哀想な妹たち。でも、私はどこまでも飛んで行くわ。どこまでも、どこまでも! アハハハハハハハハ! ……頭が痛い。頭が割れる! これはもしかして、重力が!? 私の肉体がドンドン下に流れ落ちていく……」
重力があるので液体はドンドン下へと垂れていき、上部は薄くなり、最後にシャボン玉は割れる……のだが、木村多江の狂気かがった芝居が気になって内容は全然頭に入ってこなかった。印象に残ったのはシャボン玉の構造じゃなく、「木村多江は凄い」というインパクトだけだ。
この番組で今まで木村が演じてきたのは、蚊、ほこり、インフルエンザウイルスだった。蚊→ほこり→シャボン玉という役どころの変遷を見ると、彼女の格は順調に上がったと言える? 撮影後、木村は「人ではないものがまだまだたくさんあると思うので、今後ともよろしくお願いします」とスタッフに言い残し、颯爽と帰って行ったそう。営業に力が入る、貪欲な木村。人間の役が来ないとわかりながら、やる気満々だ。シャボン玉ばりに彼女はどこへ向かっているのか?
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